SearchCenterの優位点としては、なんと言ってもSiteCatalystと連携した詳細なレポート機能にあるだろう。前述の通り、複数の検索エンジンを単一のインターフェースで管理することにより、それぞれの情報を包括的なレポートとして集約できる。これにより効果の高いキーワードや低いキーワードといったデータの割り出しも容易になり、ROAS(広告費用対効果)を最大化するためのキーワード選定やCPC(クリック単価)の設定に役立つ。
また、属性、地域、行動傾向などのセグメントごとにキーワードのパフォーマンスを測定、評価することで、それぞれのターゲット顧客セグメントに対するSEM戦略を最適化し、コンバージョンの向上につなげていくことが可能だ
従来では、あるアクションに対するコンバージョンの分析は「表示回数」と「クリック」および「コンバージョン数」のみで行われるのみだったが、SearchCenterが提供する「コンバージョンファネルレポート」では、クリック後に起こる「買い物カゴへの追加」、「エントリーフォーム入力」、「チェックアウト」といった一連のプロセスのコンバージョン率も解析することにより、ターゲットユーザーの購買行動データを可視化させ、ボトルネックの追求が可能になったのである。
さらに今、ログインユーザー単位でのレポートのカスタマイズやレポート上でキーワードの追加が可能になるなど、よりインタラクティブなレポート内でのサーチ戦略の効果の把握と最適化が行えるように改良されている。
ウェブ解析は導入すれば終わりではありません。解析で得た数値をどのようにしてビジネスに活かしていくか、組織としての運用ノウハウが試されます。KPIの設定といった重要課題から、ウェブ2.0、RIAへの対応など一歩進んだ可能性まで、オムニチュア株式会社のベストプラクティスコンサルタントである大山忍氏がウェブ解析の全貌を解き明かします。