新バージョンでは、APIへの対応も拡張されている。従来、SiteCatalystのAPIへの対応は、管理者コンソールの機能の一部、およびデータの挿入に留まっていた。
しかし、今回のバージョンからは新たに「Reporting API」が追加された。これにより、SiteCatalystのレポートデータをSOAP形式のウェブサービスで取得することが可能になったほか、SiteCatalystに統合されたオフラインデータの取得にも対応した。これにより、外部ツールとの連携が容易になったことで、例えばCMSと連携してバックエンドのCMSからAPIを利用してSiteCatalystのコンテンツランキングを自動抽出し、ランキングにもとづいたニュースや、商品ページなどのコンテンツをダイナミックに生成させ、ウェブページコンテンツを更新するといったサイトの自動化も可能になる。
また、今回のバージョンでは、必要なデータを必要なメンバーへ、最適なタイミングで提供するという「データ活用の民主化」というコンセプトのもと、レポート配信機能がさらに強化された。従来、レポート配信先のメールアドレスを個別に設定する必要があったが、新バージョンでは「配信リスト」で管理することにより、レポート単位にリストから配信先を設定できるように改良されている。また「Excel Client配信機能」が強化されたことにより、アナリストが作成したExcel ClientワークブックをテンプレートとしてSiteCatalyst上へアップロードし、そのワークブックに最新のウェブ解析データを反映させたものをスケジュールに従って自動配信することも対応可能となったことで、理想的なレポートのフロー化が実現されている。
オムニチュアは、製品販売当初から導入企業からの要望を取り入れている。今回のSiteCatalyst バージョン14では、マーケティングの現場が今まさに直面している課題に対応する機能を盛り込んだ大幅なバージョンアップなのだ。
主要機能の更なる強化、新規機能の追加、ユーザーインターフェースの刷新に伴う操作性の向上などにより、SiteCatalystが各企業のオンラインマーケティングに対する課題解決のための、より強力な武器となったことはビジネス価値の創造をさらに加速化していくであろう。
ウェブ解析は導入すれば終わりではありません。解析で得た数値をどのようにしてビジネスに活かしていくか、組織としての運用ノウハウが試されます。KPIの設定といった重要課題から、ウェブ2.0、RIAへの対応など一歩進んだ可能性まで、オムニチュア株式会社のベストプラクティスコンサルタントである大山忍氏がウェブ解析の全貌を解き明かします。