2億画素カメラ搭載「HONOR Magic7 Pro」レビュー:写真撮影やバッテリーの性能は?

Prakhar Khanna (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル2025年01月24日 07時30分

 サムスンの「Galaxy S25 Ultra」がついに正式発表された。ところが、栄耀(Honor)は一足早く「HONOR Magic7 Pro」を一部の国で発売し、サムスンに挑戦状をたたきつけている。筆者はHonorのこのフラッグシップスマートフォンを日常的に使用中だ。同製品はさまざまな機能を満載し、Galaxy S25 Ultraに十分対抗できる製品に仕上がっている。

HONOR Magic7 Pro 提供:Prakhar Khanna/ZDNET
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 洗練されたデザインに2億画素のペリスコープ望遠カメラ、「Snapdragon 8 Elite」の性能、シリコンカーボンバッテリーを備えたHONOR Magic7 Proは、まもなく登場するGalaxy S25 Ultraの有力なライバルと位置づけられている。本記事では、Magic7 Proを現行機種の「Galaxy S24 Ultra」と比較する。

  1. 優秀なカメラシステム
  2. コンテンツ視聴に最適なディスプレイと丸1日持続するバッテリー
  3. それでもサムスンの方が優れている点も
  4. 価格

1. 優秀なカメラシステム

HONOR Magic7 Proの背面 提供:Prakhar Khanna/ZDNET
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 HONOR Magic7 Proは、絞り値がf/2.6に1/1.4インチのセンサーを備えた2億画素のペリスコープ望遠カメラを搭載している。1/1.4インチというセンサーは、現行のGalaxy S24 Ultraの2つの望遠カメラよりも大きい。筆者はこの大型センサーを特に気に入っている。より自然なボケを生み出し、より細かいディテールをとらえることができるからだ。望遠カメラに加えて、5000万画素の超ダイナミック「HONOR Falcon」メインカメラと、5000万画素の超広角カメラも搭載している。

 筆者は先日、Magic7 Proを携えてスロベニアを旅行したが、これらのカメラで撮影した写真の出来栄えは素晴らしいものだった。

 上の写真を見ると分かるように、3倍ズームで十分なディテールをとらえることができる。例えば、犬の顔に注目してほしい。右半分も左半分もシャープに撮れている。日光によって右側の目が際立っている一方で、影になった部分もディテールがきちんと写し出されている。

 超広角カメラも、同様に素晴らしい写真を撮影することができ、その出来には満足している。ホワイトバランスとトーンも正確だ。2枚目の写真は、超広角カメラで逆光で撮影したものだ。鮮やかでありながら自然な色合いに仕上がっており、センサーのダイナミックレンジが優秀であることがよく分かる。

6倍ズームで撮影した、2枚の風景写真 6倍ズームで撮影した写真
提供:Prakhar Khanna/ZDNET

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 6倍のロスレスズームの性能も見事で、鮮明かつ高精細な写真を撮影することができる。対照的に、先日Galaxy S24 Ultraを使用してみたところ、そこまでディテールをとらえることはできなかった。どのレンズで撮影しても、写真の色合いが変わったりすることはなく、動きの速い被写体の撮影も、サムスンよりも優秀だ。

 HONOR Magic7 ProのカメラシステムはGalaxy S24 Ultraよりも優れているが、性能にムラがあるときも確かにある。例えば、直射日光の下では、露出オーバーになってしまう傾向がある。

2枚のポートレート写真 ポートレート写真
提供:Prakhar Khanna/ZDNET

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 Magic7 Proのユニークな画像機能の1つに、「ポートレート」の「Harcourt」モードがある。Harcourtモードは、「Vibrant」(鮮やか)、「Color」(カラー)、「Classic」(クラシック)の3種類が用意されており、それぞれに独特の雰囲気があるが、どれを選択しても、正確なエッジ検出によって、高精細な写真に仕上がる。

 もちろん、ポートレートモードには、ポートレートのディテールを最適化するAIボタンが新たに追加されている。この機能がうまく機能する場面は、そう多くはなかった。うれしいことに、AIで補正した写真と未加工の写真を並べて比較してから保存することが可能だ。

2. コンテンツ視聴に最適なディスプレイと丸1日持続するバッテリー

HONOR Magic7 Proの画面 提供:Prakhar Khanna/ZDNET
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 HONOR Magic7 Proは、5000ニトのピーク輝度(サポート対象のHDRコンテンツの再生時)と120Hzのダイナミックリフレッシュレートを備えた6.8インチAMOLEDディスプレイを搭載している。鮮やかな色彩と優れたコントラストのおかげで、コンテンツを快適に楽しむことができる。画面の湾曲が抑えられ、側面の映り込みが減ったことは、間違いなくプラスである。

 とはいえ、Galaxy S24 Ultraの反射を低減する「Corning Gorilla Armor」(S25 UltraはCorning Gorilla Armor 2を搭載)は、さらに優れた視覚体験を提供する。反射の低減は大きなポイントだ。ただし、HONOR Magic7 Proの4320HzのPWM調光は、目の負担を軽減してくれる。PWM調光周波数が高いと、ディスプレイのちらつきが速くなるので、調光周波数が低いGalaxy S24 Ultraと比べると、HONOR Magic7 Proの方が目の負担が小さい。

 HONOR Magic7 Proの動作を支えるのは最新のQualcomm Snapdragon 8 Eliteプロセッサーだ。これに、12GBのRAMと512GBのストレージを搭載する(16GB+1TBのモデルもある)。実際にテストしてみたところ、重いゲームなどの負荷の高いタスクも問題なく処理することができた。ステレオスピーカーの音質も素晴らしい。日常的な使用で、Magic7 Proのパフォーマンスに欠点を見つけるのは本当に難しい。

  Magic7 Proは5270mAhのシリコンカーボンバッテリーを内蔵しており、かなり使用しても、1回の充電で丸1日持続する。参考までに、Galaxy S24 Ultraは5000mAhのリチウムイオンバッテリーを搭載する。Magic7 Proは、100Wの急速充電(充電器は別売り)と、専用充電器で80Wのワイヤレス充電も可能だ。45Wの有線充電をサポートするGalaxy S24 Ultraよりも優れていることは、明白である。

3. それでもサムスンの方が優れている点も

HONOR Magic7 Proの画面 提供:Prakhar Khanna/ZDNET
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 HONOR Magic7 ProのOSは、「Android 15」をベースにした「MagicOS 9.0」だ。気に入っている部分もいくつかあるが、サムスンの「One UI」ほど洗練されてはいない。

 良い点の1つは、ホーム画面のフォルダーだ。ボックス内にとどまったまま、列ビューや行ビューに展開できるので、従来のフォルダーよりも使いやすい。フォルダーをタップして展開したり、アプリドロワーを表示させたりすることなく、アプリに直接アクセスできる。

 もうひとつ注目したい機能が「Magic Portal」だ。複数のアプリ間で、テキストやリンク、画像をシームレスに転送することができる。画面上のものを指の関節部で囲むだけで実行可能なタスクが表示されるため、アクセスしやすくなった。

 しかし、こうした便利な機能が搭載されたにもかかわらず、筆者がこの数年間で気づいたバグが未だに修正されていない。例えば、インストールしたアプリが並ぶ標準のホーム画面からアプリドロワーに切り替えると、ウィジェットとアプリの配置がリセットされてしまう。

4. 価格

 HONOR Magic7 Proは、欧州では1300ユーロ(約21万2000円)と比較的高価だ。それでも、欧州の価格を基に考えると、HONOR Magic7 ProはGalaxy S24 Ultra(発売時の価格は1450ユーロ《日本では税込み18万9700円》)よりも手頃な価格である。

HONOR Magic7 Pro

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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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