ひとあし先に製品発表イベント「Galaxy Unpacked」を開催したサムスンに負けじと、Googleも8月に製品発表会を開催する。こちらは「Made by Google」と題されたイベントで、「Pixel 9」シリーズ、「Google Pixel Buds Pro 2」、そして「Google Pixel Watch 3」を含む最新の「Pixel」ハードウェアが登場するはずだ。Googleが出し惜しみをしなければ、予想外の「もうひとつ」の発表もあるかもしれない。
ハードウェアのほか、基調講演では人工知能(AI)が大きなテーマとなり、新しい「Gemini」の機能が「Android 15」の一部として搭載される予定であることも、Googleはほのめかしている。
Made by Googleイベントは、マウンテンビューにあるGoogleのキャンパスで、太平洋時間8月13日午前10時(日本時間14日午前2時)から開催され、報道関係者、開発者、スタッフなどが参加する。Googleのウェブサイトと「YouTube」チャンネルでライブ配信も視聴できるほか、イベント後にはアーカイブが配信される予定だ。それまでのつなぎとして、まもなく発表される見込みの製品やサービスに関する詳細を、こちらで紹介しておこう。
サムスンとAppleがAIを前面に押し出していることを受けて、Googleは8月の発表イベントでGeminiの機能を詳しく紹介するとみられている。報道によると、同社は最新のAI機能群を「Google AI」というブランドとして押し出す計画だという。
Googleのエコシステム専用の一連のツールには、おなじみの「かこって検索」のほか、グループ写真に写っていない人を追加できる「Add Me」という新機能も含まれるという。また、キャプチャしたスクリーンショットに基づいて情報を検索できる「Pixel Screenshots」という機能も搭載される見込みだ。
もちろん、GoogleはこうしたAI機能のセキュリティ面とプライバシー面も取り上げるとみられている。特に、Microsoftの「Windows」の「Recall」機能をめぐって議論が沸いたという背景もある。このイベント中か、イベント後まもなく、ベータ版から正式版がリリースされる可能性が高い次期OSのAndroid 15には、ユーザーデータの保護を目的とした多くのセキュリティ機能が投入される。「Private Space」(プライベートスペース)や「Theft Detection Lock」(盗難検知ロック)といった新機能も導入される予定だ。
Googleは上述のソフトウェア群を、Pixel 9シリーズを含む各種ハードウェア新製品に一挙に投入するとみられる。例年とは異なり、Googleのスマートフォンの最新ラインアップでは、「Pixel 9」「Pixel 9 Pro」「Pixel 9 Pro XL」「Pixel 9 Pro Fold」の4モデルが用意される見込みだ。発音しやすい名前とはいえないが、モデル間の違いは名前負けしないくらい整理されている。91mobilesが公開したマーケティング資料のリーク情報に基づいて、主な違いを以下にまとめた。
同資料では、4モデルともGoogle独自の「Tensor G4」プロセッサーを搭載することも示唆されている。警告機能付きの緊急SOSをサポートし、ソフトウェアおよびセキュリティのアップデートは7年間保証。さらに「Gemini Advanced」も1年間無料で利用できるという。
インダストリアルデザインのために、Googleはアルミニウム製のエッジを従来よりも平たくした。サテン仕上げの背面(色はCharcoal、Porcelain、Rose、Hazelになる見込み)と、背面にバイザー型のカメラアイランドを採用している。Appleの「iPhone 15」やサムスンの「Galaxy S24」のデザインが好みなら、新しいPixel 9シリーズもその好みに合うはずだ。
発表から2年が経つGoogle独自の「Google Pixel Buds Pro」は、その豊かな音質とスタイリッシュなデザインが米ZDNET(米CNETの姉妹サイト)でも高く評価されているが、そろそろアップグレードがあってもおかしくない。Android Headlinesの最近の記事で紹介された改良モデルは、ツートンカラーこそ前モデルと同じだが、スピーカーグリルの大型化とウィングチップの存在が指摘されている。
Android Headlinesで公開された画像を見ると、4種類のカラーバリエーションが展開されている。Charcoal、Porcelain、Mint、Roseの4色で、いずれも見慣れた卵形の充電ケースに収納される。充電ケースにはLEDインジケーターがあり、おそらくはペアリングとバッテリー状態の表示に使われるとみられる。下部には「USB-C」専用と思われるポートも搭載されている。
新しいオーディオ機能については、今のところ発表を待つしかない。Googleが初代Pixel Buds Proからの機能向上を考えているとすれば、アクティブノイズキャンセリングの改良や、何らかの空間オーディオ再生あたりがあるものと期待したい。
うわさによると、次期Pixel Watch 3はマイナーチェンジにとどまるが、いよいよ大型の「XL」モデルが発表されるという予想もある。ちょうど、スマートフォンのラインアップでPixel 9 ProのXL化があると予想されているのと同じだ。
Pixel Watch 3で大型モデルが増えるとなれば、ユーザーはサイズを2種類(41mmと45mm)から選択できることになり、顧客層が広がる可能性がある。分かりやすいところでいうと、米ZDNETのMatthew Miller記者は、Pixel WatchとPixel Watch 2の両モデルをテストし、自分が同シリーズに乗り換えられない毎度の理由として、小さくきつい点を挙げている。
「Pixel Watch 3 XL」として大型化するなら、バッテリー容量も大きくするのが妥当だが、仮にそうなったとしても、ディスプレイの大型化で消費電力が増えるため、必ずしも持続時間が延びるとは限らない。また、米連邦通信委員会(FCC)の最近の資料では、Pixel Watch 3が超広帯域無線(UWB)をサポートするとも指摘されている。「デバイスを探す」などの追跡機能に欠かせない機能だ。
米ZDNETのMaria Diaz記者の記事によると、8月13日のイベントで予想外となる発表の1つが、新しい「Google TV Streamer」だという。従来のようなドングル型の「Chromecast」からは大幅な刷新になる。
リークされたマーケティング資料をもとに9to5Googleが報じた情報によると、その新しいデバイスは傾斜がかかったピル型で、他のGoogleハードウェア製品に近いソフトホワイト色のユニボディデザインになるという。付属するとされるリモコンには、ジェスチャーパッド、標準的なナビゲーションボタン、「Disney+」や「Netflix」などの主要サービスを簡単に切り替えられるボタンが装備されそうだ。
全体的に、Google TV Streamerは「Apple TV 4K」のような雰囲気になりそうで、4Kストリーミングやスマートホームコントロールなど、類似の機能を搭載すると想定しても、あながち外れてはいないだろう。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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