サムスンはパリで現地時間7月10日に開催した「Galaxy Unpacked」イベントで、多数の新製品を発表したが、複合現実(MR)ヘッドセットはその中に含まれていなかった。しかし同社は、しばらく前から進行中であることは知られている、謎に包まれたXRプロジェクトについて、わずかながら最新情報を明かした。
イベントで登壇したGoogleのプラットフォーム&デバイス担当シニアバイスプレジデント、Rick Osterloh氏は「サムスンおよびQualcommと緊密に連携して次世代デバイスの開発に取り組んでおり、これについては期待していてほしい」と語った。「モバイルコンピューティングの胸躍る新時代が到来しており、サムスンとの提携が次のレベルへと引き上げられることを非常にうれしく思う」(同氏)
サムスンが、GoogleおよびQualcommと提携してMRプロジェクトに取り組むことを最初に発表したのは、1年以上前のことだ。それ以来、同社はそれを実現するための取り組みをほぼ秘密裏に進めてきた。サムスンのモバイルエクスペリエンス事業のプレジデントで責任者のT.M. Roh氏は、米CNETのシニアエディターであるLisa Eadicicco記者に対し、スマートフォンはそのXR体験と深く結びつけられることになると語っていた。それは、AppleやMetaといった競合企業に対する独自の強みをサムスンに与える可能性があると、XRとVRを専門とする米CNETのScott Stein記者は述べている。
サムスンがパリで開催したUnpackedイベントの場で、何か具体的なものをついに披露するかもしれないと、われわれは期待していた。残念ながらそうはならなかったが、少なくとも同プロジェクトの最新情報を得ることはできた。
サムスンのエグゼクティブバイスプレジデントでカスタマーエクスペリエンスの責任者を務めるPatrick Chomet氏は、Unpackedイベントに先立つEadicicco記者とのインタビューで、MRプロジェクトの今後の計画について具体的な詳細は明かせないとした。しかし同氏は、人間工学や光学系の品質などの特性が、そうしたデバイスにおいて重要であるとは述べた。そしてもちろん、AIは、その技術の開発において大きな役割を担うことが予想される。
「しかし、これらを人々にとって真に役立つものにするのは、実はAIだと考えている」と同氏は述べ、「これらのことに真摯に取り組んでいる」とした。
Osterloh氏が言うように、われわれはただ注目し続けるしかないようだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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