Appleは米国時間5月7日に「iPad Pro」と「iPad Air」の最新モデルを発表すると予想されている。著名なテクノロジー担当記者でAppleウォッチャーでもあるMark Gurman氏によると、新型iPad ProはApple初の本格的なAI対応デバイスになる可能性があるという。同氏は4月28日にBloombergに掲載した「Power On」コラムで、新たなiPad Proのラインアップに搭載されるチップは「M3」ではなく「M4」になる「高い可能性」を示唆した。
M4の何が特別なのだろうか。
Gurman氏によると、Appleの最新チップとなるM4には、AI機能にフォーカスした新しいニューラルエンジンが搭載されるという。同氏は4月中旬、Appleが「Mac」の全ラインアップをM4で刷新する計画だと述べ、M4にはエントリーバージョンの「Donan」、ミッドティアバージョンの「Brava」、トップティアバージョンの「Hidra」の3つがあるとした。これらはすべて、現行のM3チップを超えるAI処理性能を備えているという。
競争の激しいAI分野において、Appleは主力製品やサービスへのAI統合という点で、MicrosoftやGoogleなどのIT企業に後れを取っている。iPadの売上高も減少している。第1四半期(2023年12月期)のiPadの売上高は約70億ドルで、前年同期の94億ドルから減少した。これは、Appleが2023年にiPadの新モデルを発売しなかったことにも起因しているとみられる。アップグレード、特にAIを活用するようなアップグレードは長い間なされていない。
iPad ProはどのようなAI機能を提供できるのだろうか。
それはデバイス自体だけでなく、Appleが6月10日から開催するWorldwide Developers Conference(WWDC)で発表する見込みの「iPadOS 18」に搭載される新機能にもよる。同社は、次世代の「iPhone」やiPadなどに追加する独自のAI技術を社内で開発していると報じられている。報道によると、AppleはGoogleやOpenAIとも、それぞれの生成AI技術を自社の製品やサービスに統合することについて協議しているという。
Gurman氏は新製品について、「完全にAIを中心に設計、開発されているわけではない」として、新たなAI戦略はマーケティングの一部でもあると述べた。AIの流行に乗るため、Appleは新しいiPad Proを同社初の本格的なAI搭載デバイスと位置づけ、それ以降の各新製品をAI搭載デバイスとして宣伝する可能性があるという。
5月7日に見られるかもしれない新たな展開は、AI対応iPadだけではない。Gurman氏によると、新しい「Apple Pencil」(第3世代)には触覚フィードバックが搭載されるという。Apple Pencilについてこれまでに報じられた他のうわさには、Appleの「探す」サービスに対応するというものや、交換可能な磁気先端チップが搭載されるというものがある。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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