Googleは米国時間1月4日、「Chrome」でウェブサイトがサードパーティーCookieにアクセスするのをデフォルトでブロックするテストを開始した。
Googleの「Privacy Sandbox」プロジェクトのリーダーであるAnthony Chavez氏は2023年12月、PCや「Android」スマートフォンでChromeを利用しているユーザーの1%が対象になると同社ブログで説明していた。同社は、ここ数年の間に数回延期されたスケジュールに従って、2024年後半にはサードパーティーCookieをブロックする対象をすべてのChromeユーザーに拡大する予定だ。
このテストは最初はごく一部のユーザーにしか影響を及ぼさないものの、ウェブにとっては重大な変更だ。サードパーティーCookieの利用は、ユーザーがウェブブラウジングする際のオンライン行動を追跡する最も簡単な手段だ。Cookieは、ウェブサイトがスマートフォンやPCに保存する小さなテキストファイルで、ウェブのごく初期から利用されており、オンラインにおけるプライバシー保護の取り組みが広がっているにもかかわらず、廃止するのは困難だった。分析企業StatCounterによると、Chromeは市場シェアが最も大きいブラウザーで、全体の約65%を占めているという。
Appleの「Safari」やMozillaの「Firefox」、「Brave」など、主要な競合ブラウザーは、何年も前にCookieをブロックし始めたが、Googleの動きはこれより鈍かった。多くのウェブサイトや広告主を支えるオンライン広告業界を弱体化させることへの警戒心が他社よりも強かったのだろう。また、英競争市場庁(CMA)は2021年、ChromeでのサードパーティーCookieのブロックについて、Googleが自社ウェブサイトでユーザーの行動を追跡できることで、同社の広告事業に不当な優位性を与えることを懸念し、調査を開始した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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