定額制の全国多拠点生活サービス「ADDress」を運営するアドレスは11月30日、メディア向け戦略発表会を開催。「多拠点生活」サービスから「多拠点コミュニティ」サービスへ、コンセプトを大幅にリニューアルしたと発表した。さらに2024年春には、アジア、米国、欧州にもADDressの拠点を広げ、海外でもサービスを開始する予定だ。
アドレスは2018年に創業し、サブスクリプションモデルの多拠点居住プラットフォームとして、翌2019年4月からサービスを開始。2023年1月にチケット制で月2泊分の滞在から利用できる新料金プランを発表し、多拠点居住をよりライトに楽しめるようにした。これによりユーザー層の裾野が広がり、会員は子育てや家族の介護など、日々の暮らしの気分転換やリフレッシュ休暇として、ADDressを利用できるようになったという。
今回、ここに新プランとして、月額980円(税込)のコミュニティプランが加わる。プラン内容は、会員制SNS「ADDress+(アドプラ)」への参加、累計6カ月ごとに1泊分のチケットが付与される積み立てADDress、各地の食事会への参加権、部活動への参加となる。
背景には、全国にADDressの家を基点とした地域コミュニティが育ってきたことがある。家の管理や会員の暮らしをサポートするADDressの家守(やもり)を通して、会員が地域を知ったり、ボランティア活動に参加したりと、さまざまな交流が生まれているという。新プランの提供によって、これまで宿泊を伴う利用でしか体験できなかった地域の人との交流やイベントへの参加が、日帰りの利用でも行えるようになる。
新プラン開始にあたって、ADDressは「街守(まちもり)」を新設する。街守は、地域の人と交流の機会をつくり、会員と地域の橋渡し役となって、ADDress+で地域情報を発信。イベントや食事会の告知、参加者の募集をADDressのコミュニティ内で行うという。
また、2024年春から開始する海外展開では、海外在住の日本人が家守となり、空き部屋を提供する。初めて訪れる国でも現地に住む日本人の家に滞在できたり、現地のことを詳しく知っている日本人から、おすすめの情報を教えてもらえる。展開が確定しているのは、アジア、米国、欧州などの15拠点。ほか、30カ国の展開予定エリアがあるという。
アドレスで代表取締役社長を務める佐別当隆志氏は、「国内移動をするかのごとく、台湾やニュージーランドへ行く人は間違いなくいる。そういった会員をベースに、アウトバンドの人たちを広げていく役割を、我々がリーダーシップをとって担いたい」とコメントした。
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