Googleは先週、人工知能(AI)チャットボット「Bard」の年齢制限を引き下げたと発表した。Googleアカウントを管理できる最低年齢の要件(日本など多くの国では13歳)を満たしていれば、Bardを利用できるようになった。現時点では英語でしか利用できないが、今後は他の言語にも対応していくという。
GoogleがAI搭載の検索体験「SGE」の提供対象を、米国で13〜17歳のユーザーにも拡大すると発表したのは約2カ月前のことだ。
同社はBardとSGEに関する発表の中で、生成AIツールをより多くのユーザーに公開する中で「責任ある姿勢を貫く」ことを強調した。旅行やイベントの計画から企業研究や教育にいたるまで、生成AIが便利なツールになると期待されるすべての取り組みにおいて、細心の注意を払わなければ陥る落とし穴がある。
例えば、Bardに関する発表では、生成AIは「幻覚」(Hallucination)を起こすことがあると指摘されている。ここでの幻覚とは、AIチャットボットの基盤となる大規模言語モデルが、誤ったテキストや無意味なテキストを生成することを指す。このため、10代のユーザーが初めて事実に関する質問をするときに、Bardはダブルチェック機能を自動的に実行し、回答を裏付けるか回答と矛盾するウェブコンテンツも紹介する。Googleは10代のユーザーに対し、この機能を使い続けることを推奨している。この機能はまもなく、Bardのすべての新規ユーザーが初めて事実に関する質問をするときに、自動的に実行されるようになるという。
AIチャットボットと生成AIは、OpenAIが2022年11月に「ChatGPT」サービスを初めて公開して以来、爆発的に増加している。Googleは2023年7月、AIを手掛けるMicrosoftなど大手4社のうちの1社として、AIの安全性に関するベストプラクティスを特定し、責任ある利用を促すための業界団体「Frontier Model Forum」を発足させた。
Googleの発表この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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