「iPhone」で「Safari」をプライベートブラウズモードで使用するときのために、デフォルトの検索エンジンを設定できる新機能を「iOS 17」に導入したことを、Appleの幹部が明らかにした。Bloombergが米国時間9月22日に報じた。
折しも、検索エンジンをめぐっては、米司法省がGoogleを相手取って起こした反トラスト訴訟が続いている。この訴訟は、Google検索をiPhoneのデフォルトの検索エンジンとする数十億ドル(数千億円)規模の契約に関するもので、Appleは証人として出廷している。
Appleで機械学習および人工知能(AI)戦略担当のシニアバイスプレジデントを務めるJohn Giannandrea氏によれば、iOS 17では、2つのデフォルト検索エンジンを設定できるという。1つは通常のブラウズ用、もう1つはプライベートブラウズ用だ。
iPhoneでプライベートブラウズを使用中に個人情報をGoogleに収集されたくないと考えるユーザーは、別の検索エンジンを選べる。あるいは、Googleがデフォルトの検索エンジンでも構わないが、プライベートブラウズでは「DuckDuckGo」を使いたいと考える人もいるだろう。iOS 17では、こうした設定が可能だ。また、プライバシー保護を強化するためにiPhone向けVPNを利用するのも悪くない。
とはいえ、設定でデフォルトの検索エンジンを変更できたとしても、実際にそうする人はほとんどいない。あるレポートによれば、英国の携帯電話ユーザーの99%は、Googleをデフォルトの検索エンジンとして設定しているという。Googleはオンライン検索市場シェアの92%近くを占めており、ユーザーデータにアクセスできる機会が極めて多い。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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