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有吉弘行氏の「X」(旧Twitter)に謎外国人コメントが殺到--理由や問題点は

 有吉弘行氏が、「コメント欄は謎の外国人で荒れています。 ブロックはあきらめました。 混沌状態をお楽しみください。」と「X」(旧Twitter)で投稿して話題となっている。理由と背景、Xの今後について見ていきたい。

有吉弘行氏の「X」


有吉氏のTwitterに謎の外国人コメント殺到

 有吉弘行氏のTwitterアカウントを見ると、確かに英語などの外国語による外国人らしきアカウントからのコメントが多い。有吉氏の熱心な外国人ファンがコメントしているというわけではなく、意味がないコメントや無関係なコメントが目立つ状態だ。

 ファンからのコメントの中に、パズルゲームの宣伝コメント、イランの独裁政権と戦うというメッセージ、「Hmmm」「Me too」「It's been awhile」「Why cosmetics tho」などの意味のつながらない感嘆やコメントなど、さまざまな外国語のコメントが混じっているのだ。

 元々著名人の投稿は多くのファンに見られるため、芸能人のInstagramなどで無関係な宣伝コメントをされている例は過去にも多くあった。しかし、それにしても明らかに多すぎるのだ。有吉氏はそれらのアカウントをブロックして対処していたようだが、あまりに数が多く対処しきれなかったのか、冒頭のような発言となったわけだ。

 有吉氏はその後、「Xのコメント欄 思い切って 謎の外国人にコメント返したら 謎の外国人は得するんですか?」とも投稿。その投稿にはさらに多くの外国語のコメントがつけられることに。有吉氏は外国人に向けて「Let's show off the power of blue」などの英語のツイートもするようになっていた。

 結果、有吉氏の投稿のインプレッションが上がったらしく、有吉氏は「なんか、いけないことを。。 謎の外国人のことをツイートすると 色々な人からコメントを頂くんですが これって、まさか噂のインプレッションが 増えてるんでしょうか? だとすれば、謎の外国人のインプレッション稼ぎをツイートすれば、私のインプレッションが!!これは現代の錬金術ですか?」とも投稿していた。

Twitterで広告収益が上げられるように

 Twitterは、フォロワー数が500人以上いる有料サービス「X Premium」(旧Twitter Blue)へ加入したクリエイターを対象に、広告収益化プログラムを開始している。

 はじめは3カ月で1500万以上インプレッションがあるユーザーを対象としていたが、その後、500万に緩和されている。最低支払額も当初の50ドルから10ドルに引き下げられている。

 イーロン・マスク氏は「500万回以上のビューを生むアカウントは(月額10ドルの)X Premiumが(収益還元により)無料となる」としており、実際、241万人のフォロワーがいるひろゆきさんは、約2328ユーロ(約36万6000円)の入金があったことを明らかにしている。

 他の収益につながるSNSではインフルエンサーが活発に活動しており、インフルエンサーを呼び込む意味でTwitterでも始めたものと考えられる。今回の騒動の背景には、このTwitterにおけるインプレッションが収益につながるようになったことがあるのだ。

「インプレッションさえあればいい」でコメント殺到か

 元々、投稿のインプレッションで収益が得られるようになったことに対して、「収益を得るために無断転載が増えそう」「煽り行為が増えそう」などと言われていた。

 フォロワー数61万人のタレントでグラビアアイドルのくりえみさんもXで1万2634円得たことを明かしており、くりえみさんいわく、無断転載をしているユーザーも収益化している例があるようだ。

くりえみさんの「X」


 つまり、インプレッションさえ稼げれば、投稿の中身の良し悪しは関係なく収益につなげることができるということだ。さまざまな外国人アカウントは、インプレッション狙いで有吉氏のようなフォロワー数が多いアカウントにからんでいると考えられるのだ。

 有吉氏といえば、Twitterでのフォロワー数が770万人と特に多いことで知られている。個人では、前澤友作氏、松本人志氏に次ぐ第三位のフォロワー数だ。

 前澤友作氏、松本人志氏の投稿を見ても、やはり有吉氏と同様、外国人による無関係な外国語コメントが多数付けられていた。有吉氏のみを狙ったのではなく、フォロワー数が多いアカウントに無差別にコメントして回っている可能性があるのだ。

「バズればいい」では迷惑行為がはびこるのみ

 どんな内容でもバズればいいというのは、Twitterで問題になってきたパクツイ、迷惑系YouTuberなどの行動に共通したものだ。

 パクツイしてもこれまでは直接収益化はできず、あくまでフォロワー数を集めてどこかに誘導したり、承認欲求を満足させたりすることで終わってきた。YouTuberも迷惑動画の場合は通報されてアカウント停止処分となってしまい、結局収益にはつながらないケースがほとんどだった。

 ところが、Twitterの場合はインプレッションさえあればどんな内容の投稿でも収益化できることになり、今後も迷惑行為がはびこる可能性が高い。しかし、そのような投稿に対して広告が表示されても効果が見込めず、企業にとっても意味がない行為だ。

 マスク氏が改めてくれればいいが、そうでなければXはさらに無法地帯となってしまうだろう。Twitterにデマやヘイトが増えた結果、企業による広告出稿が減り、Twitterの赤字は続いている。マスク氏は今後Twitterを有料化する方向に移行中としているが、プラットフォームがこれ以上ひどい有様になればそれも難しいかもしれない。今後に注目していきたい。

高橋暁子

ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。SNS、10代のネット利用、情報モラルリテラシーが専門。スマホやインターネット関連の事件やトラブル、ICT教育に詳しい。執筆・講演・メディア出演・監修などを手掛ける。教育出版中学国語教科書にコラム 掲載中。元小学校教員。

公式サイト:https://www.akiakatsuki.com/

Twitter:@akiakatsuki

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