テクノロジー界の2つの大手サービスが「ブロック」機能に変更を加えようとしている。一方のサービスはブロック機能を追加し、もう一方は削除する意向を示した。
プラットフォームの改変を繰り返しているElon Musk氏は米国時間8月18日、「X」(旧Twitter)で個別のアカウントをブロックできなくするとの方針を明らかにした。ブロック機能には「意味がない」とまで述べた。
Musk氏は、代わりにミュート機能の利用を推奨した。ミュート機能は、特定アカウントの投稿をタイムラインで非表示にするだけなのに対し、ブロック機能は、そのアカウントがユーザーの投稿を閲覧できないようにする。Twitterの元最高経営責任者(CEO)であるJack Dorsey氏は、この決定に賛同しているようで、100点を示す絵文字に続けて「mute only(ミュート機能のみ)」と記してXに投稿している。
一方、ダイレクトメッセージで個人をブロックする機能は残るようだ。この機能は、ユーザーが嫌がらせや脅迫、ストーキングを受けている場合に役立つとXは述べている。ユーザーは自分のアカウントを非公開に設定して、フォロワーだけが投稿を閲覧できるようにすることも可能だが、非公開にすると潜在的なリーチが限られる。
ブロック機能が削除される時期は不明だが、21日午前の時点ではまだ有効だ。また現在ブロックされているユーザーが今後どうなるのかも分かっておらず、それ以上ブロックされることがなくなるだけなのか、あるいはブロックしたユーザーと再びやりとりできるようになるのかも不明だ。
これとは反対方向に舵を切ったのがTwitchだ。同社は、配信者が特定ユーザーの視聴をブロックできる新機能を追加することにした。チャットからユーザーを追放する機能は以前からあるが、新たなブロック機能では、問題を起こす視聴者が配信を見ることさえできなくなる。
この機能は今後数週間のうちに提供されるはずだが、追放したユーザーに対してデフォルトで適用されるわけではない。配信者は、モデレーター設定画面から手動で変更する必要がある。
同社でシニアプロジェクトマネージャーを務めるTrevor Fisher氏は、この新機能を発表した「Patch Notes」の投稿動画で、「配信者は追放機能の拡大を求めている」と述べ、今回の機能はしばらく前から要望されていたものであり、これを手始めとして今後さらに大規模な取り組みに乗り出す可能性もあるとした。
TwitchにIPブロック機能を実装する計画はないため、追放されたユーザーはアカウントを変更するだけで視聴ブロックを回避できる。それでも、Twitchがハラスメント対策を講じているのは素晴らしいことだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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