Microsoftは、ゲーム機「Xbox Series X」の本体価格と、「Xbox Game Pass」「Xbox Game Pass Ultimate」のサブスクリプション料金を、今後数カ月のうちに引き上げる。同社の広報担当者は米CNETに対してこれを認めた。
Xbox Series Xは、米国、日本、チリ、ブラジル、コロンビアを除くほとんどの国で、8月1日に値上げされる。新価格は、英国で479.99ポンド、大半の欧州諸国で549.99ユーロ、カナダで649.99カナダドル、オーストラリアで799.99豪ドル(これらは円換算で約7万1000円~約8万8000円)。
Xbox Game PassとXbox Game Pass Ultimateのサブスクリプション料金はそれぞれ、月額9.99ドルから10.99ドル(日本では850円から935円)、14.99ドルから16.99ドル(同1100円から1210円)に引き上げられる。新料金は、新規会員に7月6日から、既存の会員には8月13日(ドイツでは9月13日)から適用される。ただし年単位で加入している場合は、次回更新時まで適用されない。
「Xbox Series S」と「PC Game Pass」の価格は変わらない。
値上げは消費者にとって決して楽しいことではないが、今回の価格改定は特に意外でもない。ソニーは2022年、一部の国で「PlayStation 5(PS5)」を値上げしており、MicrosoftによるXbox Series Xの価格改定は、ソニーがPS5に対して設定した価格に見合っている。
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の最高経営責任者(CEO)であるJim Ryan氏は当時、PS5の値上げの理由について「現在の世界経済情勢」にあるとしていた。Microsoftはゲーム機の値上げの理由を明らかにしていないが、似たような理由による可能性が高い。
MicrosoftのActivision Blizzard買収計画に関する英競争・市場庁(CMA)の4月の報告書によると、Game Passは消費者にとってかなり有利なサービスであるため、Microsoftはこのサービスが原因でゲーム事業の売上高が減っているという。
「Microsoftは、Game Passを追加した後の12カ月間で基本的なゲーム売上高が(この数値は非公開)%減少したことを示す社内分析結果も提出している」と、その報告書には書かれている。
このような状況から、同社がいずれかの時点でサブスクリプション料金を引き上げるのは必至だったとみられる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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