アマゾン「Echo Pop」レビュー:場所を選ばないコンパクトさと予想外の音質が魅力

Maria Diaz (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2023年06月05日 07時30分

 Sonosやソニーといった大手オーディオブランドのスピーカーは、大きいほど音質が良い傾向がある。しかし、誰もが日常的に最高品質の大型スピーカーを必要としているわけではない。

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 迫力ある音を部屋いっぱいに響かせてくれるホームシアター型のスピーカーと、湯船につかりながら、のんびりオールディーズを聴くための小型スピーカーには、それぞれの魅力があり、どちらも捨てがたい。

 サイズを問わず、スマートスピーカーを導入することは、多くの人、特にスマートホームを体験したことのない人にとってはハードルが高い。しかしAmazonが40ドル(日本では税込5980円)で発売した新しいスマートスピーカー「Echo Pop」は、スマートホームへの第一歩としては、理想的な一台だ。

 すでに多くのスマートスピーカーを販売しているAmazonが、なぜ新しい小型スマートスピーカーを出すのか、いぶかしく思う人もいるだろう。筆者もそのひとりだ。今回のレビューでは、1週間のテスト期間を通じてその理由を探った。

Echo Popの長所と短所

長所

  • 狭いスペースに最適
  • コンセントがあれば、どこでも使える
  • 専有面積は「Echo Dot」第5世代の3分の2程度

短所

  • 「Alexa」専用ボタンがない
  • 広い場所では音が消えやすい
  • 音質、マイクの感度はEcho Dot第5世代に劣る

Echo Popの特徴

 Echo Popは、小さなボディからは想像できないほどパンチのある音を聞かせてくれる。しかし競合製品と比較した時に、Echo Popの最大の魅力は携帯性の高さだ。

1. どこにでも置ける

 Amazonは、Echo Popを小さな部屋や寝室に最適のスピーカーとして売り出している。ポッドキャストやオーディオブックを聞きながら家事をしている人にとっても、理想的な一台と言えるかもしれない。コンパクトなので棚の上からオフィスのデスク、ベッド脇のサイドテーブルまで、どこにでも置くことができる。

Magic MouseとEcho Pop
Echo PopをAppleの「Magic Mouse」と並べてみた。サイズ感をお分かりいただけるだろう
提供:Maria Diaz/ZDNET

 筆者の自宅にはすでに「Echo Show」「Echo Studio」「Echo Dot」など、Echoシリーズのスマートスピーカーが複数あるため、Echo Popを箱から出した時は置き場所に悩んだ。寝室にはすでにSonosの「Era 100」があり、Alexaとテレビの音声を流している。バスルームの「Echo Dot」はブラインドの操作や、音楽を聞きながらシャワーを浴びたい時に使っている。つまり、寝室とバスルームに2台目のスマートスピーカーは必要ない。

 そこでしばらくはEcho Popをリビングに置いていたが、さすがに小さすぎると感じたため、最終的には子供部屋に移した。省スペース設計のEcho Popは、本棚やデスク、サイドテーブルといった狭いスペースにもフィットするが、Echo Dotのようなスマートスピーカーと比べると、明らかにパワーは足りない。

 我が家の子供部屋は約12〜15畳程度の広さで、2人の子供が共同で使っている。すでにスマートライトを設置していたので、スマートスピーカーを導入すれば操作が楽になるという算段もあった。また、自分たちでダンスパーティーを開くほどダンスが好きな子供たちにとっても、Echo Popを部屋に置くことにはメリットがあった。

2. 音質は意外にいい

 Echo PopはAlexaアプリを使って簡単にセットアップできる。Amazonの簡単セットアップ機能(Frustration-free setup:FFS)のおかげで、Wi-Fiネットワークと自動的に接続し、1〜2分でセットアップは完了した。

Echo PopとEcho Dot
Echo Popの占有スペースはEcho Dot第5世代の3分の2程度だ
提供:Maria Diaz/ZDNET

 音は、最新のEcho Dot第5世代には及ばないものの、同じくらいの大きさのスピーカーと比べれば、はるかに良い。Echo Popの特徴は、Echo Dotよりも少し大きい1.95インチ(49.5mm)の前面放射型スピーカーだ。狭い場所でも迫力ある音を出すことができるため、うっかりボリュームを最大にしてしまうと大変な目に遭う。

 Echo Popはデザインとテクノロジーのおかげで旧世代のEcho Dotを上回る性能を実現しているため、旧機種からのアップグレードを狙っている人には有望な選択肢だ。

 専有面積はEcho Dotの3分の2程度しかないが(上の画像を参照)、音質は相対的に優れており、「JBL Flip」のスピーカーをはじめ、はるかに高額なコンパクトスピーカーにも引けを取らない。

 Echo Popを設置して以来、筆者はEcho Popに内蔵されたAlexa機能を使って子供部屋の照明を操作している。就寝用の定型アクションも設定した。アラーム機能もあるため、朝は子供たちが学校に遅刻しないように、アニメ「スポンジ・ボブ」の曲を目覚まし代わりに流している。なお、Echo Popは「eero Built-in」機能とスマートホーム規格「Matter」にも対応している。

次期モデルに望むこと

 Echo Popの次のバージョンで対応してほしい点を挙げる。この2点が改善されれば、Echo Popは筆者にとって「合格点」から「マストバイ」のデバイスへと進化するはずだ。

1. マイクアレイの改善、またはAlexaボタンの設置

 Echo Popは狭い部屋でもパワフルな音を響かせてくれるため、曲の再生中にAlexaに話しかけても認識されないことがある。Alexaに指示するための専用ボタンがないのは不満だ。子供は移り気で、曲を途中で変えたり、別のことをしたくなったりすることも多いのに、Alexaが子供や私の指示を聞きとってくれないことがよくある。

Echo Popの背面
Echo Popには3つのボタン(音量の上下とマイクのオフ)しかない
提供:Maria Diaz/ZDNET

 Alexaを呼び出す専用のボタンがないため、再生中の曲にかき消されないよう大声でウェイクワードを叫ばなければならない。これはEcho Popに限らず、多くのスマートスピーカーに共通する問題だ。もっとも、Echo Dot第5世代のマイクアレイやSonos Era 100では、こうしたトラブルはめったに起こらない。

2. 音のキレの向上

 Echo Popはボーカルをクリアに表現してくれるが、音のキレはいいとは言えない。小型スピーカー特有の圧縮された音が、全体の音質に悪影響を与えているように思う。

Echo PopとEcho Dot第5世代と第4世代
Echo PopとEcho Dot第5世代(左)、Echo Dot第4世代(右)
提供:Maria Diaz/ZDNET

 しかし、Echo Popはそもそも狭い部屋や普段使いのスピーカーとして、あるいはスマートホーム製品を操作するためのツールとして設計されている。棚の空きスペースに置けるほどコンパクトなスマートスピーカーに関心を持つ人が、最高レベルのバランス、ディテールのクリアな音を求めているとは考えにくい。Amazonが可聴周波数を少しでも改善してくれれば、Echo Popは確実に「買い」だ。

結論

 Amazonの新製品Echo Popは、寝室やバスルームなどの小さなスペースに最適なスマートスピーカーだ。Alexaを使って、スマートライトなどの機器を操作したり、学校のある日はアラームで起きることを子どもたちに覚えてもらうようにしたりするのも楽だった。

購入すべきか?

 Echo Popと、音質の優れたEcho Dot第5世代との価格差はわずか10ドル(同1500円)だ。この金額に音質や追加機能を妥協する価値があるかどうかは分からない。筆者は10ドル払ってでもAlexaボタンが欲しい。

 一方でこのシンプルなスマートスピーカーは、居住空間の貴重な面積を消費することなく、迫力のあるサウンドとスマートな音声アシスタントを求める人にとって、素晴らしい追加デバイスとなるだろう。お気に入りのトゥルークライムポッドキャストやワークアウト用の音楽を聴くための小型スピーカーを探している人や、ルームメイトがいる人、寮に住んでいる学生にとって、Echo Popはスマートスピーカーとして最も無難な選択肢の1つになるはずだ。

仕様

価格5980円
スピーカーロスレスHD音源対応の49.5mm(1.95インチ)前面放射型スピーカー
チャコール/グレーシャーホワイト/ラベンダー/ティールグリーン
サイズ高さ83mm×幅99mm×奥行き91mm
重量196g
スマートホーム製品の接続BluetoothまたはWi-Fi。Matterに対応

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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