iPhone Pro Maxは、2019年からAppleのラインアップに加わったモデルで、6.7インチの大画面が特徴だ。昨年は、同じく6.7インチの大画面を持つ「iPhone 14 Plus」も登場した。しかしソフトウエアに関する限り、この大画面が有意義に使われているようには見えない。「メール」や「メッセージ」など、一部のiOSアプリは端末を横向きにすると、余ったスペースを使って現在選択されているメッセージの横にプレビュー画面を表示してくれるが、これを除けば、大画面に最適化されたiOSの機能は今のところない。
次期iOS 17には、「iPadOS」の一部の機能、特に画面分割によるマルチタスク機能を取り入れ、少なくともPro MaxモデルとPlusモデルに実装してほしい。そうすればiPhoneの画面の半分で「Safari」を使ってインターネットを閲覧し、もう半分でメッセージを確認するといった使い方ができる。
ロック画面やホーム画面に表示されるウィジェットは2つの役割を果たしている。ひとつは天気予報などの情報を表示すること、もうひとつは、その情報をユーザーがタップした時に、対応する「天気」などのアプリを起動することだ。ウィジェットは「iOS 14」で初めて導入されて以来、あまり変化してこなかった。今こそ、リフレッシュの時期だ。
例えば「ポッドキャスト」のウィジェットを小型のポッドキャストプレーヤーとして使えるようにしったり、メキシコ料理レストラン「Chipotle」のウィジェットから、好きなブリトー丼を直接注文したりできるようにしてはどうだろう。ウィジェット機能を強化することで、iPhoneでのマルチタスクの快適度はさらに高まる可能性がある。
Apple TVを持っている人なら、あのミニマリスト然とした小さなアルミ製リモコンをどこに置いたか分からなくなった経験が一度はあるはずだ。幸い、Apple純正の「Siri Remote」にできることはほぼすべてiPhoneでもできるが、唯一の例外が音量の変更だ。iOS 17では、iPhoneの「Apple TV Remote」で音量ボタンを使えるようにしてほしい。
iPhoneでApple TV Remoteを使う場合、機種によっては、iPhoneの側面にある物理的な音量調節ボタンでテレビの音量を操作できることがある。しかし、すべてのオーディオレシーバーがiPhoneの音量調節ボタンに対応しているわけではない。筆者のレシーバーも、iPhoneの音量調節ボタンでは音量を変えられなかった。iPhoneをApple TVリモコンとして使う場合は、実際のリモコンと同じボタンをiPhoneの画面に表示してほしいと希望している人は多いはずだ。もちろん、音量ボタンは欠かせない。
Apple Cardを持っている人ほど、スマートフォンを利用したモバイル金融のメリットを享受できている人はいないだろう。iPhoneの「ウォレット」アプリにバーチャルカードとして登録されるApple Cardは、ぱっと見には他の「Apple Pay」のカードと変わらないように見えるが、カードフェイスをタップするとカードの残高、特典、次回の引き落とし、取引内容が表示される。この機能を他のクレジットカードでも使えるようにしてほしい。
Apple PayにBank of Americaのクレジットカードを登録していて、かつiPhoneにBank of Americaのアプリを入れている場合、ウォレットでApple Cardと同様の情報を確認できたら便利ではないだろうか。アクセスできる情報の拡大は、iPhoneユーザーにとっての利便性を高めるだけでなく、Apple PayやiPhoneのウォレットが本格的な金融ツールとなる可能性を生み出す。
間近に迫ったWWDCを期待して待とう。もちろん、拡張現実(AR)/仮想現実(VR)ヘッドセットの華麗な登場を期待してはいるが、筆者が何より心待ちにしているのはiOS 17であり、そのすべての新機能だ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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