華為技術日本(ファーウェイ・ジャパン)は5月24日、「2023年度フラッグシップ新製品発表会」を開催し、最上位モデルのスマートウォッチなどの新製品を発表した。
新たに発表したスマートウォッチは、水深100mまでのダイビングで活用できる「HUAWEI WATCH Ultimate」と、管理医療機器に認定された血圧計「HUAWEI WATCH D」の2製品。また、イヤホン内蔵の「HUAWEI WATCH Buds」の正式販売も発表した。
そのほか、ワイヤレスイヤホン「HUAWEI FreeBuds 5」、スポーツの詳細データが取れる小型軽量センサー「HUAWEI S-TAG」、無線LANルーター「HUAWEI WiFi AX2」を発表。計6製品のお披露目となった。
「HUAWEI WATCH」シリーズの最新モデルとなるWATCH Ultimateは、同社のスマートウォッチに関する各機能を徹底的に追究したプレミアムモデル。デザイン、ワークアウト、健康管理、スマートアシストなど、ファーウェイが持つテクノロジーを結集したという。
ファーウェイ・ジャパン 端末統括本部の佐々木拓也氏は、「これまでは『HUAWEI Watch GT』シリーズをハイエンドモデルと位置づけ、ビジネスとアウトドアに関する高い性能を提供してきたが、WATCH UltimateはGTシリーズをはるかに上回るスペックを誇る。スマートウォッチに関する私たちのすべてを凝縮させた1本」と説明する。
WATCH Ultimateは、スマートウォッチで初めて、筐体に高強度、高硬度、耐腐食性の非晶質となるジルコニウムをベースとしたリキッドメタルを採用。堅牢かつ耐摩耗性、耐腐食性に優れており、厳しい地形での過酷な利用に耐えられるように設計している。チタンやステンレス製の競合製品に比べて2~4倍、耐久性が高いという。
ベルトは、ビジネス向けのチタン合金ベルトと、HNBR素材のスポーツ向けベルトの2種類を同梱。スポーツ向けベルとは長短2本を同梱し、短い方は普段使い、長い方はダイビングといった利用が可能だ。60分で満充電となり、通常使用で約14日間持続利用できるため、24時間健康管理をモニタリングできるとしている。
20種類以上のプロスポーツモード、100種類以上のカスタムワークアウトモードに対応。ハイキング、クロスカントリーランニング、登山などをカバーし、時間、天気、歩数などを表示しつつ、速度や移動距離、高度、心拍数、ルートといった豊富なデータを高精度にトラッキング、確認できるという。
なかでもダイビングシーンでは、独自の16層構造による防水設計とミクロ単位の防水フィルターにより、水深約100mまで耐えられる。Buhlmann減圧アルゴリズムでリアルタイムに取得するダイビングデータを常時モニタリングし、記録するだけにとどまらず、安全で減圧症にならない、余裕を持ったダイビングが実現できるという。
また、ダイビングの難易度などに応じ、シリンダー無しで潜る「フリーダイビング」、40m以内の「レクリエーショナルダイビング」、40m以上の「テクニカルダイビング」、深度や時間など基本的なデータのみを盤面に表示させる「スキューバダイビング」の4種類のダイビングモードを用意。オーバースピード上昇や減圧停止、ガスの切り替えといった20カテゴリー以上のリマインダーや、カスタムリマインダーも設定できるという。内蔵のブザーを鳴らすこともでき、水中での安全確保に役立つアラートを視覚的、触覚的、聴覚的に提供可能だ。
ダイビング終了後は、科学的根拠に基づいた飛行機の利用禁止時間を提案できる。また、スマホで「HUAWEI Health」アプリをダウンロードすれば、ダイビングの全データへアクセス、共有できるとしている。
WATCH Ultimateでは、屋外のワークアウトルートを正確に記録すべく、デュアルバンドで測位衛星に対応。米国の「GPS」に加え、ロシアの「GLONASS」、日本の「QZSS」、欧州の「Galileo」、中国の「BeiDou」の5つを活用できる。GPSでの測定をメイン、その他でサポートすることで、ランニングルートなどを正確に記録可能だ。
この測位衛星を活用した「エクスペディション(探検)モード」では、位置情報を含めた100時間以上の連続ワークアウトの記録や、万が一道を外れた場合に安全に元の道に戻れる「ルートバック」機能などを提供する。「ナイトモード」により、日没後のディスプレイを黒とオレンジ表示に変更可能。暗い環境でも快適に画面を確認でき、夜のキャンプファイヤー、星空の下でのハイキングなど、薄暗い環境でも視認しやすいとしている。
WATCH Ultimateのカラーは「ボヤージュブルー」のみで、市場想定価格は13万5080円(以降、価格は全て税込)。同日から予約を受け付け、5月26日に家電量販店、オンラインストアなどで発売する。
HUAWEI WATCH Dは、ファーウェイが日本で初めて展開する、血圧を測定できるスマートウォッチ。本体のサイズは高さ51mm×幅38mm×奥行き13.6mmで、重さは41g。一般的な血圧測定器のおよそ25分の1サイズ、6分の1の重量で、通常のスマートウォッチ同様に手首に装着、測定姿勢を取るだけで血圧を測定できるという。
血圧計として管理医療機器認証を取得しており、HUAWEI Healthアプリと連携して血圧測定結果データを管理できる。
一方、心拍数、睡眠、血中酸素やストレスレベルなど、HUAWEI WATCHシリーズ同様にさまざまなヘルスケアデータの取得、モニタリングが可能。70以上のワークアウトモードを搭載するなど、通常のスマートウォッチとしての機能も充実させている。
ファーウェイ・ジャパン 端末統括本部 マーケティング部長代理の片山将氏は、「WATCH Dは血圧を測定するためだけのスマートウォッチではない。健康管理やワークアウト向けアプリ、着信の通知などの一般的な機能も一通り搭載した。血圧に不安を抱える全ての皆様の強い味方となる一台」と説明した。
WATCH Dの市場想定価格は6万280円で、6月14日に発売する。
クラウドファンディング「GREEN FUNDING」で目標金額を達成した、ワイヤレスイヤホン内蔵スマートウォッチとなるWATCH Budsも一般販売する。市場想定価格は7万1280円で、イヤホン紛失サポートが付帯する。5月24日に発売する。
FreeBuds 5は、インナーイヤー型シリーズ「HUAWEI FreeBuds 4」の後継機で、本体全てを曲線で構成したというユニークなデザインが特徴。1万以上の耳型でシミュレーションを実施した快適な着用感も持ち味としている。
インナーイヤー型で初めてトリプルマイクを搭載し、周囲の環境に合わせて自動でモードを切り替える、アクティブノイズキャンセリングにも対応。バッテリーは満充電の場合、イヤホン単体で最大5時間、音楽を連続再生できる。超急速充電にも対応し、充電ケースに戻して5分間充電すれば、約2時間連続で再生できるという。「セラミックホワイト」「シルバーフロスト」の2色をラインアップする。
市場想定価格は2万1800円で、5月24日から販売する。
S-TAGは、靴や腰に装着することでスポーツの詳細なデータが取れる、ファーウェイ初の小型軽量センサー。HUAWEI Healthアプリとペアリングして使用する。
重量は約7.5gで、本体のほか足部装着用クリップ、腰部装着用クリップ、専用の充電クレードル付USBケーブルがそれぞれ1個ずつ同梱。対応するスポーツはランニングとサイクリングで、ランニング時に「WATCH GT Runner」などの対応スマートウォッチと組み合わせて活用すれば、手、足、胴体などを多角的にモニタリングできるという。
また、テクノクラフトが提供するゴルフスイング計測アプリ「スイング分析」にも対応する。スイング分析では、スマホとスマートウォッチを活用してゴルフスイングの詳細な測定、分析、比較ができるが、スマートウォッチの代わりにS-TAGも活用可能だ。
S-TAGの市場想定価格は9680円。6月14日に発売する。
無線LANルーターとなるWiFi AX2は、「HUAWEI WiFi WS5200」の後継機。「Wi-Fi 6」「IPv6(IPoE/IPv4 over IPv6)」の接続に対応するとともに、5GHz帯域と2.4GHz帯域のデュアルバンドに対応。端末の利用状況に合わせて最適なバンドに自動で切り替え可能で、Wi-Fi 6かつ5GHz帯域の場合、理論伝送速度は最大1201Mbpsになるという。
3つのギガビットイーサネット接続に対応し、各ポートはWANとLANを自動振り分できる。ユーザーはポートを識別せずにネットワーク設定可能だ。そのほか、ネットワーク状態を管理できるアプリや、子どものWi-Fi接続を管理できるペアレンタルコントロール機能などを用意する。
市場想定価格は6600円で、6月下旬から販売予定だ。
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