先ごろ実施したパスワード共有対策があだになるのだろうか。Netflixは、別世帯とパスワードを共有する行為への対策を拡大している。
市場調査会社Kantarのレポートによると、Netflixは、パスワード共有対策の開始後にスペインだけで100万人を超えるユーザーを失ったという。この対策はパスワード共有を完全に禁止するものではなく、追加料金を払えば別世帯とアカウントを共有できる。
スペインではこの対策が2月始まり、通常のサブスクリプション料金に加えて、別世帯の人とのログイン情報共有に対して5.99ユーロ(約890円)の追加料金が課されている。
しかし、100万人分の売り上げがごっそりなくなったというわけではない。Netflixの利用をやめたスペインのユーザーのうち約3分の2は、他の誰かが支払いをしている共有アカウントを利用していたからだ。
それでも、取るに足りない額の損失ではない。失ったユーザーのうち60万人以上は料金を払っていなかったにせよ、新しいコンテンツの視聴者がそれだけ減ったということだ。また、オンラインでコンテンツについて意見を述べたり、レビューを書いたり、新番組を勧めたりするユーザーが減ることにもなる。
2023年第1四半期の解約件数は前期の3倍に増加したという。このプランは2月に始まったばかりなので、Netflixアカウントを解約するユーザーがさらに増えても、驚くには当たらない。Kantarのレポートによれば、残った会員のうち10%は第2四半期に解約する意向だという。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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