養豚DXスタートアップのEco-Porkは4月12日、消費者向けに豚肉を提供するEco-Pork オンラインストアの運営を開始した。
Eco-Porkは、AIカメラによって豚に適切なタイミングで餌を与えることで、養豚における餌の3割を削減可能にするなど、データによる持続可能化に取り組むアグリテック企業だ。
バイオテクノロジー企業のユーグレナとのパートナーシップのもと、「59種の栄養素」を持つ藻の一種であるユーグレナ(ミドリムシ)を給餌し、過度な餌を与えることなく栄養を保持。持続可能性と環境に配慮しながら、リノレン酸の含有率が高い美味しい豚を育てられるようにした。
ここで使われるユーグレナは、HACCP(衛生管理の手法)の工場で定期的に掃除をする際に発生するものだ。「これまでは捨てているミドリムシ。安全性や衛生の問題はないが、人にはルール上販売できない。何かに使いたいと思っていた」(ユーグレナ 代表取締役社長の出雲充氏)と説明する。
エコだけでなく、「豚肉の美味しさ」にもこだわっている。フードディレクターに人気のチーズケーキ「Mr. CHEESECAKE」などで知られるシェフの田村浩二氏を起用。ECサイトで販売する豚肉や加工品・ミールキットの開発に携わるほか、養豚場における給餌等の共同研究をはじめとした「豚肉そのもの」をより美味しく生産するためのメソッド・研究開発に共同で取り組む。
そうした「エコで持続可能な豚肉」を全国の農場から一般の消費者に直接届ける。第1弾は、新潟県魚沼の雪深い山中で育てられる幻の豚肉、鬼や福ふく「鬼の宝ポーク」だ。豊富な雪解け水と豊かな大地で育った豚は、うま味と甘みの強さを特長とする。
2024年をめどに養豚農家数を3~5件に拡大し、さまざまな養豚生産者の豚肉を、精肉や加工品、ミールキットといった形で提供。年商1億円以上、定期便ユーザー1000名超えを目指す。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス