Z Fold4の出来は、スマートフォンとタブレットの機能を兼ね備えたデバイスの将来性を十分に予見させるものだ。しかし、デバイスとしての利便性や快適さを損なう欠点がないわけではない。その大部分はデザインとソフトウェアに関するものだ。
まず、ディスプレイの折り目は4世代目になった今もやはり目立つ。THE ELEC、ETNews、そして多くの情報をリークしてきたIce Universeが伝えるうわさが本当なら、この問題に対処するために後継機ではヒンジが刷新される予定だ。しかし、この点に関しては華為技術(ファーウェイ)やOPPOの方が先を行っている。
Galaxy Z Fold4を閉じた時のカバーディスプレイは、やや幅が広がったことで、これまでの機種より違和感が減った。しかし、角張ったアスペクト比の影響を感じる場面はまだある。例えば写真を撮る時にカバーディスプレイをファインダーとして使うと、通常のスマートフォンよりもファインダーのサイズが小さくなってしまう。
本体の重量は263gで、233gのGalaxy S23 Ultraや195gの「S23+」と比べると、かなり重い。筆者の5歳になる甥は、スマートフォンを2個重ねたみたいと表現していたが、言い得て妙だ。
Galaxy Z Fold4は、大画面で本を読み、テレビを観る分にはすこぶる快適だが、ソフトウェアの面では全体に改善の余地がある。これは折りたたみスマホに共通する問題として、筆者はかねてから指摘してきたものだが、状況は変わっていない。ソフトウェアに関しては、現行のデバイスには折りたたみスマホの将来性を担保するだけの魅力がない。
Z Fold4と、縦折りスマートフォン「Galaxy Z Flip4」には、デバイスの下半分をトラックパッドとして使用できるフレックスモードが追加されている。フレックスモードにすると操作がしやすくなるが、前述したように、問題はそもそもフレックスモードを使いたい気持ちにならないことだ。
総括すると、Galaxy Z Foldは折りたたみスマホの可能性を示すだけの進化を遂げた。気付けば、筆者は普段使いのスマートフォンとしてZ Fold4を使っていた。これが最も重要な点かもしれない。現在のところ、ほとんどの人が欲しがっているのはとにかく質の高いスマートフォンだろう。とは言え、Galaxy Z Foldのようなデバイスが今後、どのようなニーズに対応できるようになるのかを考えると、ワクワクせずにはいられない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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