即日郵送修理に可能な限り近づけることはサムスンの目標の1つだが、解決すべき課題はまだいくつかある。最大の課題の1つはタイミングだ。デバイスは午前10時30分に到着し、午後6時に集荷されるため、修理に費やすことのできる時間はそれほど多くない。必要なすべての部品の在庫が常にあるとも限らない。問題によっては、診断に時間がかかる場合もある。
Meagher氏はそれらの課題について、「克服できないものではないとわれわれは考えている」と述べた。「すぐに、迅速な郵送修理を実現する何らかの解決策が見つかると考えている」
同社は現在、パイロット段階にある迅速なサービスコンセプトをテストしているとWilliams氏は語ったが、それ以上の詳細を明かさなかった。
また、同社は米国内の1000以上の認定修理センターで対面サービスも提供しているほか、より迅速な即日サービスを可能にする移動式修理店として、修理バンも運用している。しかし、それらの認定修理センターのうち、サムスン直営のものはわずか8箇所しかなく、大部分はuBreakiFixやBest Buyといったパートナーによって運営されている。
同社はiFixitとの提携の下で、家庭用修理キットも販売している。この動きの背景には、サムスンやそのほかの巨大テクノロジー企業に対して自己修理の支持者や議員らがDIY修理を利用しやすくするよう求める圧力があった。
しかし、同社製デバイスを利用している人の中には、取り組みが不十分だと感じている人もいる。米掲示板サイト「Reddit」のスレッドには、修理に遅延が生じたり、キャンセルされたりしたユーザーの体験が詳細に記されており、中にはスマートフォンなしで数週間過ごさなければならなかったユーザーもいる。
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by u/Gamer1120 from discussion Samsung repair time frame?
in samsung
同社が今後設計・開発するスマートフォンをより修理しやすいものにする取り組みにおいても、修理センターが担う役割は大きくなっている。今後登場するデバイスを修理しやすいものにするため、修理施設からのフィードバックが同社の設計チームに送られている。さらに、韓国本社の従業員をテキサス州に派遣して、修理工程を視察させることで、ベストプラクティスを他地域でも実践できるようにしている。
「われわれの目標は、その(修理)時間を短縮することだ」とWilliams氏は語る。「『これらのテストはすべて必要か。実施すべきか。ほかに実施すべきテストはないか』を見極めたい」
サムスンのカスタマーエンジニアリング担当ディレクターEdhir Tukic氏によると、このようなフィードバックの成果の1つが、Galaxy S23のスクリーンを接着するのに使用されているテープだという。以前は画面を接着するのにホットメルト接着剤を使用していたため、ディスプレイを取り外すには機械が必要だった。テープによる接着に切り替えた現在は、郵送修理サービスだけでなく、持ち込み修理センターでも画面修理サービスを提供できるようになった。
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