Microsoftが一部のユーザーを対象に「Bing」の人工知能(AI)チャットボットを初めて公開したときに、このチャットボットの欠点の一部が明らかになった。そこで同社は、チャットセッションが長くなるとAIモデルが混乱することを発見し、米国時間2月17日にチャットセッションの長さを制限したが、ユーザーからのフィードバックを受けて21日、この制限に対する新たな変更を発表した。
チャット制限は、現在の1セッションにつき5ターン(質問と回答で1ターン)、1日あたり最大50ターンから、1セッションにつき6ターン、1日あたり最大60ターンに緩和される。同社は、近いうちに1日100ターンまで増やすことを目標としており、今回の変更は、そのための最初のステップだ。
米ZDNetが以前指摘していたように、チャット制限によって、チャットボットとの会話は非常に難しくなっていた。1回の会話の長さが短くなったことにより、チャットボットは、ほとんどの技術的な要求(具体的なフォーマットでのコードやテキストの作成など)に対して、使い物にならなくなっていた。その能力こそが、「ChatGPT」が一躍有名になった理由だったにもかかわらずだ。
ターン数の増加は、この問題の解決に向けた一歩だ。また、通常のBing検索はターン数にカウントされなくなり、より有意義で生産的な会話をチャットボットと交わすためのさらなる余裕が生まれる。
Microsoftは、複雑で長いチャットセッションは、必ずしも社内でテストしていたものではなかったため、一般ユーザーからのフィードバックは、チャットボットについてより深く理解するために実際に役立っていると述べている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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