サムスンの最新スマートフォン「Galaxy S23 Ultra」の売りは、なんといってもカメラだ。米国時間2月1日に行われた製品発表では、刷新されたカメラによって、いかに鮮やかな写真や映画さながらの動画を撮影できるようになったかのアピールにかなりの時間が費やされた。
この1199ドル(約15万8000円)のスマートフォンのレビューはまだ始めたばかりだが、カメラ性能の向上はすでに感じられる。例えば、薄暗い場所でも生き生きと魅力的な人物写真を撮影できるようになった。
Galaxy S23 Ultraは、「Galaxy S23」(799ドル、約10万5000円)、「Galaxy S23+」(999ドル、約13万2000円)と並んで、サムスンが今回発表した最新の3機種の1つだ。2億画素のメインカメラが搭載されたことが話題だが、他にも見えない部分で大きな変更が加えられており、ダイナミックレンジ(カメラが処理できる輝度の範囲)や動画撮影性能も向上している。
レビューの第一印象で感じた大きな変化を紹介する。
Galaxy S23 Ultraは、前世代の「Galaxy S22 Ultra」と同じく4つのカメラを搭載しているが、メインカメラの解像度が1億800万画素から2億画素に向上した。他にも1200万画素の超広角カメラと、光学3倍・10倍ズームに対応する1億画素の望遠カメラを搭載する。
ダイナミックレンジも広がり、動画撮影時に明るい場所と暗い場所の差をより正確に捉えられるようになった。この変化は写真の撮影時もはっきりと感じられる。
これまでのところ、特に進化を感じるのは暗い場所での人物撮影だ。下の写真は筆者の同僚を撮ったものだ。場所は米CNETのサンフランシスコオフィスにあるポッドキャストスタジオで、かなり暗い。同じ構図で「Pixel 7 Pro」とGalaxy S22 Ultraでも撮影したが、本人はGalaxy S23 Ultraで撮った写真が一番気に入ったようだ。
本人によれば、Galaxy S23 Ultraの写真は、光と色の調整のおかげで最も表情が「晴れやか」に映っており、その出来映えは、いつもプロ仕様の照明装置を使ってSonyのVlog用カメラ「ZV-1」で撮影している米CNET動画と遜色がないという。この写真と比べると、Pixel 7 Proの写真は肌色が濁って見える。セーターにあしらわれたスパンコールも、S22 UltraやPixel 7 Proで撮った写真より、S23 Ultraで撮った写真の方が鮮やかだ(注:掲載しているGalaxy S23 Ultraの写真は、ファイルサイズが大きすぎるため、2億画素のフル解像度では表示されていない)。
Galaxy S23 Ultraのカメラは、明暗差が大きい場所でも高い性能を発揮した。下の写真は米CNETのキッチンで撮ったものだが、かなり鮮やかに表現できている。ただ、この写真がPixel 7 ProやS22 Ultraで撮った写真より優れているかと言われると、答えは見る側の好みによるかもしれない。例えばPixel 7 Proで撮った写真はコントラストが強く、顔に深い影が入っているものの、S23 Ultraの写真は色が鮮明すぎて、Pixel 7 Proの写真よりも不自然に見えると同僚は指摘する。
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