ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ”今読むべき本”を厳選し、要約してその内容を伝える「flier(フライヤー)」。ITパーソンはもちろん、IT企業が社員教育の一環として法人利用しているケースが増えている。この記事では、flierで紹介している本の中から2022年にITパーソンに読まれた本のベスト10を紹介したい。集計期間は2022年1~11月。
2022年は「話し方のコツ」や「タスクを後回しにしないテクニック」など、仕事を円滑に進める方法を教えてくれる書籍が多くランクインした。仕事の効率を上げ、より大きな成果を出そうと考える、向上心あふれるITパーソンが多いのだろう。気になった1冊があればぜひ、手に取ってほしい。
多くのITパーソンにとって、説明力は不可欠のものだろう。それなのに、「難しすぎてよくわからない」と言われてしまったり、相手を思い通りに動かせなかったり――。そんな経験はないだろうか。
本書はあなたの説明力を強化してくれる1冊だ。シーンごとに「一流の説明」「二流の説明」「三流の説明」を比較しながら、よりよい説明の仕方を教えてくれる。読み進めるうちに何度も「自分の説明は三流だったのか……!」と驚かされるだろう。クライアントへの提案からチャットでのコミュニケーション、オンライン会議、提案資料の作成まで、本書は心強い味方になってくれるに違いない。
やるべきことをまた「後回し」にしてしまった。そんなとき、あなたは「自分は生まれつき怠け者だから仕方ない」と、どこか諦めてしまっているかもしれない。だが実は「後回しにしない技術」は後天的に身につけられる。本書では、心理学博士の著者が「後回しにしない技術」を伝授してくれる。
今日から試したいのは、2つの締め切りを設定すること。いつまでに終わらせるかという「終了デッドライン」と、いつから始めるかという「開始デッドライン」を決めれば、自動的に動き出せるだろう。あなたも「後回しにしない技術」を身につけて、やるべきことをスッキリ終わらせ、本当にしたいことにフォーカスできる人生を手に入れよう。
2018年に出版された大ベストセラー「1分で話せ」。プレゼンでの「伝わる話し方」を紹介するこの1冊が、2022年もランクインした。
本書のカギとなる教えは、「プレゼンの目的は“人を動かすこと”にある」ということ。あなたは「理解してもらうこと」や「きれいに話すこと」ばかりを追求し、本来の目的を忘れてしまっていないだろうか?
プレゼンが苦手な人はもちろん、プレゼン力に自信をもっている人も、読めば新たな気づきが得られるだろう。プレゼンに限らず、報連相などにも使えるスキルが身につく、ビジネスパーソンの必読書である。
全ての行動には「最も効果の出る」時間帯が決まっている――本書はこの前提をもとに、「アウトプット大全」著者の樺沢紫苑さんが「行動最適化」の方法を提示してくれる。
たとえばランチの時間帯には、外食するのがおすすめだ。同じ場所にずっといると脳が疲れてしまうので、場所を変えて、脳の「場所細胞」を活性化させるとよい。歩くことによって記憶力や集中力を高めるドーパミンが分泌されるため、午後の仕事もばっちりだ。
集中力を高めたいなら、仕事を「15分」「45分」「90分」単位で区切るのも効果的だ。集中→休憩の繰り返しで進めれば、タスクがあっという間に完了するだろう。1日は小さな行動の積み重ねでできている。一つひとつの行動を最適化し、よりよい1日をデザインしよう。
ビジネスパーソンの必須スキルである「ロジカル・シンキング」。もしこのスキルに自信がないなら、最初の1冊として本書をおすすめする。その理由は、上司と部下の会話形式で構成されているからだ。初心者が疑問に思うようなポイントを、登場人物が先回りして質問してくれる。きっと途中でつまずくことなく、スラスラ読み進めていけるだろう。
本書ではロジカルであるための要素として「つながっている」「深く考えている」「広く考えている」の3つを挙げ、気をつけるべき15のポイントを解説している。まずは「つながっている」「深く考えている」「広く考えている」を頭の中にインストールしてみよう。
本書は、落合陽一さんが2019年1月から2021年3月にかけてnoteで発表した文章を編集して1冊にまとめたもの。SNSで炎上が起こる仕組み、わかりにくいコンテンツと思考の関係、加速度的な社会で自分を深化させる方法など、落合さんらしい深い思索が楽しめる。
激動の時代を生きるわたしたち。望ましい未来のために、過去と現在をどのようにとらえ、どのように行動していくべきなのか――。そんな大きな問いを与えてくれる1冊である。読みごたえがあるので、年末年始のお供としてもおすすめしたい。
本書は、脳科学者の中野信子さんが今まで出会った「頭のいい人」たちについて、その人となりや心がけ、行動、習慣などを紹介する1冊だ。たとえば研究者のSさんは、「自分の苦手な仕事はやらないこと」を徹底しているという。苦手な分野を克服するよりも、自分の得意なところをさらに高めることにフォーカスしているからこそ、大きな成果を出せるのだ。
優秀な医師であるEさんは「やらないことリスト」を作っていた。放っておくと、いつの間にか「やること」が増えていってしまうもの。そこであえて「やらないことリスト」を作り、本当にやるべきことに集中しているという。まずは一つ、「頭のいい人」の習慣をマネしてみよう。きっと新たな発見があるだろう。
「大量のToDoが常に頭の中に居座っている」「すぐ行動に移せる人がうらやましい」――そんなあなたも、本書を読めば「すぐやる人」になれるはずだ。ポイントのひとつは、「やりたい!」と思った瞬間に少しだけでも行動してみること。モチベーションには鮮度がある。フレッシュな状態を逃さず、少しでも行動すれば、勢いがついて継続できるはずだ。
誘惑のない環境をつくるのもポイントだ。意志力に頼るのではなく、強制的に「やらざるを得ない」環境ならば、ラクに自分を動かせる。「すぐやる人」と「やれない人」の違いはほんの少しだが、やがて大きな差がつく。2023年こそ「すぐやる人」になりたいなら、今すぐ本書を手に取ってみてほしい。
一見普通なのに、なぜか誰からも愛される人がいる。本書は、そうした「なぜか好かれる人」の習慣をたっぷり詰め込んだ1冊だ。そのうちの一つが「相手の気分が良くなる質問をする」。たとえば部下に「なぜミスが起きたの?」と尋ねたいとする。これをそのままストレートに聞いてしまっては、相手の気分を害するだけだ。「どうすればミスがなくなるかな?」という解決型の質問に変えてみよう。
「感情を押し殺さない」も今日から実践できる習慣だ。感情を隠すと不自然になり、相手から敬遠されてしまう。あなたらしい感情を出し、相手との壁を取り払おう。本書は心理学の知識をもとに書かれているため、どのアドバイスも納得感がある。今日から一日ひとつずつ取り入れてみてはどうだろうか。
本書では、抜群の集中力を発揮するための「神・時間術」が指南される。ポイントとなる考え方は、「集中力」を基準にして一日の仕事をスケジューリングすること。起きてから2、3時間の「脳のゴールデンタイム」には、高い集中力を要する仕事を。昼食後など、集中しにくい時間帯には、メール返信やデータ入力などといった簡単な作業をするとよい。
著者によると、脳のパフォーマンスに合った仕事をすると、仕事の効率は2倍以上に高まるという。朝一番にメール返信やデータ入力をする習慣のある人は、その時間に「最も重要な仕事」に取り組んでみよう。今まで時間をムダにしていたことに気づくかもしれない。
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