グーグルの2022年を振り返る--他社よりはマシだったがさまざまな問題も - (page 2)

Imad Khan (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2022年12月12日 07時30分

TikTokに対抗するYouTubeショートやその他の製品開発

 Z世代は、特定の検索を実行するときに、GoogleよりもTikTokを利用することが多い。例えば、食事をするレストランや、ポートランドでやるべきことを検索するときなどだ。Googleはその状況を認識しており、より多くの短編動画を検索に統合する取り組みに着手している。

 2020年に公開されたYouTubeショートは、YouTubeアプリに「ショート」タブが設置されたおかげで、現在では、月間視聴者数が15億人に達している。TikTokの2021年の月間アクティブユーザー数は10億人だった。

その他の製品に関する動向

  • GoogleはChromeのパスワードマネージャーをアップデートした。新しいパスワードマネージャーは、Androidとの統合が改善されており、クレジットカード情報をより安全に扱えるようになった。しかし、Googleの「プライバシーサンドボックス」の取り組みは、批判的な人々の反発や、ウェブ上でユーザーを追跡する「クッキー」の廃止の再度の延期が原因で、思うように進んでいない。
  • 「Gmail」の新しいデザインが7月にすべてのユーザーに提供され、Googleの「Meet」アプリと「Chat」アプリが統合された。
  • 「Googleマップ」に新しい「Immersive view」が追加され、主要都市のランドマークを詳細に確認したり、レストランを歩いたりできるようになる。過去の「ストリートビュー」の写真を表示して、過去15年間の変化を確認できるようになった。
  • Google検索には、multisearchと呼ばれる新しい機能が追加された。これにより、1つの検索クエリで、写真とテキストを組み合わせることが可能になった。例えば、名前が分からない花の写真と「育て方」というテキストを組み合わせて、検索することができる。

Googleの「Stadia」が終了へ

 あまりうまくいかなかった製品もある。

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提供:Google/Screenshot by CNET

 景気後退を受けて、Googleの親会社であるAlphabetは、自社が最も得意とする分野に注力し、その他の分野から撤退することを選択した。2019年に立ち上げられたStadiaが3年で終了に追い込まれたのは、そのためだ。Googleは、Netflixが動画ストリーミングサービスで収めた成功を、ビデオ・ゲーム・ストリーミング・サービスのStadiaによってゲーム分野で再現しようとしていた。

 Stadiaは2023年初めに終了し、Googleはすべてのユーザーに払い戻しをする予定だ。

罰金、訴訟、政府からの厳しい目

 2022年、規制当局はGoogleに多額の罰金を科した。GoogleとMetaは、ユーザーを追跡したとして、フランスでそれぞれ1億5000万ユーロ(約216億円)と9000万ユーロ(約129億円)の罰金を科された。ウクライナでの戦争が激化する中、ロシアの裁判所は、紛争に関する禁止コンテンツを削除しなかったとして、Googleに3億6500万ドル(約479億円)の罰金を科した。また、同社は、位置追跡の慣行をめぐって40州の司法長官に提起されていた訴訟の和解金として、3億9150万ドル(約550億円)を支払うことに合意した。しかし、これらの罰金も、欧州で科されるかもしれない41億ユーロ(約5893億円)の罰金に比べるとかすんでしまう。Googleは欧州で、Android端末メーカーとモバイルネットワーク事業者にGoogleのアプリ群をスマートフォンに組み込むことを強制したとして、独占禁止法違反の罪に問われている。

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