Microsoftは、「Call of Duty」開発元のActivision Blizzardを687億ドル(約9兆5000億円)で買収する計画を承認してもらうために、欧州連合(EU)の規制当局に譲歩案を提示する準備を整えているという。Reutersが米国時間11月28日、匿名情報筋の話として報じた。
2022年に入って発表されたこの買収計画は、ソフトウェアメーカーのMicrosoftにとってだけでなく、ビデオゲーム業界においても過去最高規模のものだ。ビデオゲーム機「Xbox」も製造している同社は、この買収の承認を得るために世界中の規制当局と話し合いをしてきた。同社は以前、2023年会計年度内の買収完了を見込んでいると述べていた。
同社の広報担当者は、「市場のあらゆる正当な懸念を解消するため、次のステップに向けて欧州委員会との取り組みを続けている」と述べた。Activisionにコメントを求めたが直ちに回答は得られなかった。
Microsoftの譲歩案の概要は、Reutersの記事では明らかにされていない。今回の報道の数日前には、米連邦取引委員会(FCC)がこの買収を阻止するために反トラスト訴訟を起こす「可能性が高い」と、Politicoが報じていた。
同社最大の競合企業の1つであるソニーの「PlayStation」部門も、MicrosoftがActivisionを買収すれば、同社がゲーム業界で不公平な支配力を得ることになるという懸念を繰り返し表明している。Microsoftは、Activisionの大ヒット戦争シミュレーションゲームである「Call of Duty」を、PlayStationを含む競合他社のデバイスに提供し続けることを公に保証している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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