アップルのスマートウォッチ「Apple Watch Ultra」をダイブコンピューターとして活用できるアプリ「Oceanic+」がいよいよ登場する。AppleとHuish Outdoorsとのパートナーシップにより開発されたアプリケーションだ。
Apple Watch Ultraは、Apple Watch Series 8の2倍となるWR100の耐水性能と国際的に認められたダイビングアクセサリの規格「EN13319準拠」を備える。レジャーダイビングの範囲とされる水深40mまでのスキューバダイビングと40mまでのフリーダイビングに対応している。
Oceanic+によって、毎日身につけているApple Watch Ultraがダイブコンピュータとしても使えるようになるのが最大の利点だ。先行して試す機会を得たので、実際に使用した印象などをお伝えしたい。
なお、今回はのべ5日間にわたって伊豆や石垣島で試したが、開発中の英語環境のベータ版だった。製品版とは動作や機能が異なる可能性がある。正式リリース時には日本語版に対応しており(※当初は日本語に対応するとしていたが、2022年11月30日現在未対応)、今回お伝えする内容と違いがある点に注意してほしい。
Apple Watch Ultraは、標準で「水深」アプリが搭載されており、水温、水中での経過時間、40メートル(130フィート)までの水深を測定できる(参照記事)。このOceanic+では、さらに進んで潜水時間や入水したときのGPSによる位置情報、ログブック、有料でダイブコンピューターとしての機能を利用できるようになる。
無料で使える範囲もあるが、ダイビングで使用するには月額1150円(税込)、年額1万200円(税込)、1日800円、初回160円のいずれかのサブスクリプションに登録する必要がある※(2022年11月28日23時39分に価格修正)。年契約では、1万4800円で5名までファミリー共有ができる割引制度がある。
この価格をどう見るかだが、ダイブコンピューターをレンタルすると1日でOceanic+の月額料金以上の費用がかかることが多く、慣れた自分のものを使えるメリットもある。たまに使う程度の人なら1日契約でもいいかもしれない。複数日のダイビングなら、月額契約のほうがよさそうだが、いちいちサブスクリプションを契約・解約する手間もあり、ある程度コンスタントにダイビングをする人なら年契約か――というなかなか悩ましい価格設定だ。
なお、1日のサブスクリプションの場合、最初のScubaセッションを開始したところから24時間有効になる。たとえば、金曜日にOne Dayプランを購入しておき、土曜日の9時30分に潜り始めると、日曜日の9時29分まで有効になる。もしOne Dayプランを使って土日で潜る場合は、有効期限に注意が必要だ。
チャートを見ると、無料でもある程度のことはできるように見えるのだが、ダイブコンピューターとして必要な無減圧潜水時間(NDL)や減圧停止の情報は得られない。また、有料登録をしていなければ、そもそもScubaモードにできない点に注意しておきたい。
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