「Microsoft Designer」という新しいアプリに関する情報が8月にウェブに流出した。そして、Microsoftは米国時間10月12日に開催した「Surface」製品の発表イベント「Microsoft Fall 2022 Event」で、この新しいグラフィックデザインアプリMicrosoft Designerに加えて、ウェブサイト「Microsoft Create」と、今後提供予定の「Image Creator」ツールを正式に発表した。なお、同イベントでは、3種類の新型Surface PCと3種類の新しいアクセサリーも発表されている。
Microsoft Designerは、デザインアプリ「Canva」にとてもよく似ている(Canvaも、Designerの主要機能の1つに似た、テキストから画像を生成する機能をテストしている)。Microsoftは、Designer、Create、Image Creatorを、「Microsoft Creator」ツールファミリーの主要要素だとしている。これらのツールは、「Microsoft 365」に追加されるとともに、「Bing」と「Edge」ブラウザーに統合される予定だと、同社は述べた。
リークされたときに明らかになったように、Designerは、ソーシャルメディアへの投稿、招待状、パンフレットなどのデザインを、一から作成するか、Microsoftが提供するテンプレートを使って作成するためのアプリだ。内部には、MicrosoftのAI技術とOpenAIの「DALL-E 2」が採用されており、ユーザーはテキストや画像からカスタムの画像を作成できる。
Designerは、単なるグラフィックデザインアプリではない。Microsoftの幹部らは社内においてDesignerを、12日に発表されたV.1アプリであるとともに、「AI駆動のデザインサービス」であると表現している。Designerは、既に「PowerPointデザイナー」の中で、AI支援により見た目の良いプレゼンテーションを簡単に作成できる手段として使われており、今後ほかのMicrosoft製品にも追加されるとみられる。
同日に発表された新サイトMicrosoft Createは、Designerユーザーだけでなく、ドキュメント、動画、プレゼンテーションなど、あらゆる種類のアセットを作成するユーザーも対象としている。同サイトには、テンプレートや厳選された記事、ハウツーやヒントになる動画が用意され、ユーザーのスキルアップを支援する場になると同社は述べている。
今後提供予定のImage Creatorツールも発表された。Image Creatorは、Microsoftの検索エンジンBingの画像検索機能を基盤として構築されている。Designerと同じDALL-E 2による画像生成技術が採用されており、求めている画像の説明とともに、場所や動き、アートスタイルなどのコンテキストを追加入力すると、画像を作成してくれる。
同社は、Image Creatorの限定的なプレビュー版を「まもなく」一部の地域で提供すると述べた。また、DALL-E 2の開発元であるOpenAIと協力して、DesignerとImage Creatorから不適切な結果を除外するつもりであることを強調した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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