「iPhone 14」には衝突検出機能が新たに搭載されている。これは、持ち主が自動車事故に遭ったと認識すると自動で緊急通報サービスに連絡することを意図したものだ。しかし、ジェットコースターでこの機能によって意図せず911(米国の緊急通報番号)に通報してしまう問題が生じている。
この機能は、3軸ジャイロスコープと高重力加速度センサーを利用して、正面衝突、側面衝突、追突、横転などを検知する。センサーが衝撃を検出すると、iPhoneに「緊急電話」スライダーが表示される。ユーザーが20秒間反応しない場合は、自動的に緊急通報サービスにつなげて、衝突とその場所を自動メッセージで伝える。この機能は、自社のモバイル製品の安全機能を強化するAppleの取り組みの一環だ。
しかし、この機能はオハイオ州シンシナティの遊園地Kings Island近くで勤務する救急隊員の、ちょっとした頭痛の種になってしまっているようだ。この隊員は9月中旬にiPhone 14が発売されてから、iPhoneの衝突検知に伴う緊急通報を6件受けたと、The Wall Street Journalが米国時間10月9日に報じた。同様の緊急通報が、イリノイ州シカゴ近郊にある遊園地Six Flags Great Americaのジェットコースターの乗客からもあったという。
「Apple Watch Series 8」にも搭載されているこの機能は、センサーに加えて端末のGPSやマイクなどによって収集した情報を基に、機械学習によって衝突があったかどうかを判断する。アルゴリズムは、100万時間以上の走行と衝突データによってトレーニングされている。Appleはこの機能について、ユーザーが自動車に乗っている場合のみ動作することを意図していると説明していた。
ジェットコースターに乗る際、デバイスの設定で機内モードを有効にするか衝突検出を無効にすれば、このような意図しない通報を避けられる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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