実際に、先日のひどい風邪は、「Oura Ring 3」がどのように筆者の測定値を追跡しているのかを試す格好の機会になった。下の画像は、ひどい風邪の直前、最中、直後にアプリに表示されたデータである。いくつかの変化、特に呼吸数と、平熱に対する相対温度、安静時の心拍数が変化していることをお分かり頂けるはずだ。
一方、睡眠スコアにも変化が見られた。Oura Ringでの睡眠追跡は、他のスマートウォッチやトラッカーと同じように機能する。使っているうちに、睡眠追跡のデータと、翌日の身体が休まっている感覚との間に強い相関関係があると感じるようになった。もちろん、もっと本格的な他の睡眠測定システムと比較したわけではないので、私が相対的に感じたことだ。
筆者はOura Ring 3をレビューするのを半年以上待った。2021年に初めて装着した時点では、以前のモデルとあまり変わっていなかったからだ。Oura Ring 3は、心拍数を測定する赤と緑のLED、改善された皮膚温度センサーが追加されており、以前のOura Ringよりも豊富なデータを提供することを約束していた。しかし、発売時点では、それ以外の機能は「Oura Ring 2」と同じだった。
最近のファームウェアアップデートで、ずっと前から約束されていた血中酸素濃度測定の機能がついに追加された。血中酸素濃度は夜の間に測定され、翌朝、夜間の睡眠データ結果の中にパーセンテージで表示される。筆者の血中酸素濃度は97%~99%だった。
一定期間における血中酸素濃度がどれだけ「最適」であったか、そして、血中酸素濃度が低下したかどうかを推定するデータもあるが、詳細は提示されない。スマートリングやスマートウォッチは、指に装着するパルスオキシメーターほど信頼性の高い血中酸素情報を提供することはできないが、Oura Ring 3はそれに近い信頼性を提供できるとOuraは考えている。この数週間、筆者の測定値は概ね良好であるように思えるが、それを信頼していいのかどうかは分からない。
Oura Ring 3は、人差し指に装着したときに最も効果を発揮するようだが、これはなんとも妙な感じだ。というのも、人差し指に装着すると、ストリートマジシャンのように見えてしまうのだ。代わりに薬指に装着してみたところ、良好な結果が得られるようだ。スマートウォッチと違って、スマートリングは自分の指にあったサイズを選ぶ必要がある。つまり、Oura Ringを装着する指を決めたら、その指で使い続けなければならない。筆者は最初に人差し指に装着していたOura Ringを、薬指に合ったサイズのものと交換した。体重の増減やエクササイズ、湿度などの要因によって、時間がたつとリングのサイズが合わなくなってくる可能性がある、という点にも注意が必要だ(筆者の場合、湿度の影響を感じる)。スマートリングを調節するのは、スマートウォッチほど簡単ではない。また、スマートリングは特定のフィットネスやスポーツで邪魔になることもある。Oura Ring 3は激しいエクササイズ中に心拍数を追跡できるが、使用感はスマートウォッチほど快適ではない。Oura Ring 3をちらっと見て、リアルタイムで測定値を確認することもできない。
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