内部告発に揺れるTwitter--E・マスク氏による買収への影響は? - (page 2)

Queenie Wong (CNET News) 翻訳校正: 編集部2022年09月09日 07時30分

米連邦議会議員と規制当局はどう反応したのか

 既に複数の米連邦議会議員が、この告発に目を光らせている。

 Richard Blumenthal上院議員(民主党選出、コネティカット州)は、FTCのLina Khan委員長に対し、Twitterを調査するよう促した。

 Blumenthal議員はKhan委員長への書簡で次のように記した。「この開示は、ユーザーの安全や一般大衆に対する責任よりも利益を優先することを繰り返してきた企業の実態を描き出している。Twitterの幹部は、ユーザーのセキュリティとプライバシーへの脅威に対処する取り組みを無視または妨害しているようだ」

 SECとFTCはコメントを拒否した。司法省にもコメントを求めたが、すぐには返答しなかった。

 Zatko氏は9月13日に上院で証言する予定だ。

告発はMusk氏のTwitter買収に影響するか

 その可能性はある。告発状には、Zatko氏がTwitterの不正行為についての証拠を記録し始めたのは1月で、Musk氏が同社の買収を申し出るよりも前だったことが記載されている。

 WPは、この件に詳しい匿名の人物と法律の専門家の話に基づいて、Musk氏の弁護団がこの告発を利用して「Twitterの内部慣行とデータに関するより広範な発見」を主張する予定だと報じた。これは、TwitterからMusk氏に提供された誤解を招く情報が、水増しされた金額での買収につながったというMusk氏の主張の強化する可能性がある。

 Musk氏の弁護団はまた、メディアがZatko氏の内部告発について報道するよりも前に、Twitterとの裁判でZatko氏の宣誓証言を予定していたとも報じられた。Musk氏の弁護士、Alex Spiro氏はCNNに対し、弁護団は既にZatko氏を召喚したと語った。8月29日に裁判所に提出された文書によると、Musk氏の弁護団は、偽のアカウントやスパムアカウントがTwitterの事業やセキュリティの脆弱性にどのように影響したかについての文書と通信記録を求めている。

 Musk氏は、Twitterがプラットフォーム上の偽のアカウントやスパムアカウントの数について誤った情報を伝えていると非難してきた。告発状は、Twitterの幹部がスパムボットの数を正確に把握する個人的な動機をほとんどあるいは全く持っていないという点で、Musk氏は正しいと主張している。そうした数を正確に把握することで企業のイメージや評価を損なう可能性があることを幹部は恐れているという。

 Musk氏は23日に「Give A Little Whistle」と書かれたミームをツイートした(訳注:アニメ映画「ピノキオ」の劇中歌で、邦題は「困った時には口笛を」。告発者を意味するwhistleblowerとかけている)。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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