LayerX、法人カード「バクラクビジネスカード」を提供--決済前後の課題解決に

佐藤和也 (編集部)2022年07月27日 18時12分

 法人支出管理(BSM)サービス「バクラク」シリーズを展開しているLayerXは7月27日、法人カード「バクラクビジネスカード」について、8月から提供を開始すると発表した。利用料無料で、即日追加発行が可能。また最大1億円の決済が可能になる与信枠、内部統制や証憑管理も効率化する機能などを提供する。発表にあわせて事前受付を開始。8月からは先行ユーザー向けに提供を開始し、9月以降に順次提供を拡大する。

「バクラクビジネスカード」概要
「バクラクビジネスカード」概要

 バクラクシリーズは、2021年1月に提供した「バクラク請求書」を皮切りに、「バクラク申請」「バクラク電子帳簿保存」「バクラク経費精算」など、ソフトウェアテクノロジーと使い心地の良い体験にこだわった、法人支出に関わる業務を効率化するサービスとして開発、展開している。

 近年ではECサイトやクラウドサーバー、SaaSツールなどの普及によって、法人支出においてもクレジットカードでの支払いが求められるケースが増加。一方で日本国内の中小企業における法人クレジットカードの利用率は2割程度に留まっており、事業用決済におけるカード決済が占める金額も日本は1%程度と低い水準にあるため、法人カードの利用は大きな成長が見込まれるとしている。

 バクラクビジネスカードについては、現場の従業員が柔軟に利用できることはもとより、経理担当者が使いやすく、管理もしやすい次世代の法人カードを目指して開発したという。初期費用、年会費、発行手数料が無料となっており、ウェブ上で即時にカード発行可能で、役員用や事業部用など用途別に使うことができる。また、事前申請の金額に応じたカード利用上限設定ができ、ウェブ上で即時に利用停止が可能。カード利用明細と事前申請を自動で紐付けする機能も提供する(2022年内対応予定)。

 また与信枠として最大1億円を設け、1取引あたりの上限はなく、限度額いっぱいまでの高額決済も可能(※1回当たり最大74万9999米ドル、1カ月当たり最大1億円)。カードブランドはVisaとなっており、プリペイドカードでは利用できない加盟店も決済が可能。提供開始時点ではバーチャルカード(3Dセキュア2.0対応)のみだが、リアルカードについても2022年内には発行開始予定としている。発行にあたっての手続きも申し込みや本人確認、カードの発行、利用枠の変更がすべてウェブ上で完結するため、手間となる書類送付は不要となっている。

 カード利用後は即座にオンライン上で明細を確認することができ、会計ソフトインポート用のCSV出力にも対応。またfreee会計やMoney Forwardクラウド会計にカード明細が自動連携する機能も提供され(2022年内に対応予定)、利用明細の会計処理がラクになるとしている。

バクラクビジネスカードにおける課題解決と利用の流れ
バクラクビジネスカードにおける課題解決と利用の流れ
カード基本スペック
カード基本スペック

 発表にあわせて説明会を実施。LayerX 代表取締役CEOの福島良典氏は、法人カードサービスの参入について、「カード決済のビジネスをしたいわけではない。バクラクのサービスを展開するなかで、カードを利用するときの前後にある課題を解決したい」と語る。

LayerX 代表取締役CEOの福島良典氏(左)と、同バクラク事業部 プロダクトマネージャーの秋田康男氏(右)
LayerX 代表取締役CEOの福島良典氏(左)と、同バクラク事業部 プロダクトマネージャーの秋田康男氏(右)

 前述のように、LayerXはバクラク請求書を皮切りにバクラクシリーズを展開し、請求書SaaSから法人支出管理SaaSへと進化している。そのなかで、5月に発表したバクラク経費精算は、バクラク請求書と比較して約7倍、バクラク申請と比較して約34倍の成長速度(リリースから同時期の年間経常収益(ARR)を比較)となっており、法人支出管理という一体型でのサービス提供に強烈なニーズがあると確信しているという。

経費精算サービスの強烈な立ち上がり
経費精算サービスの強烈な立ち上がり

 そもそも法人支出には「請求書」「経費精算」「法人カード」の3パターンが存在していると説明。バクラクシリーズでは請求書と経費精算の領域でサービスを提供しているものの、この2つでは“片手落ち”であり、法人カードのサービス提供を求める声も強くあったことを語る。

バクラクシリーズでは、これまで請求書と経費精算の領域でサービスを提供
バクラクシリーズでは、これまで請求書と経費精算の領域でサービスを提供

 法人カードについては口座引き落としとなるため振込業務が発生しないというメリットがある一方、会社で購入物や広告の出稿などで支出がある場合は申請が必要であり、承認されて決済されたあとも、会計処理や証憑回収などで業務が発生することもあり、このカード決済前後に課題があると指摘する。

カード利用“前後”に大きな課題
カード利用“前後”の業務に大きな課題

 そして、法人支出管理に使われるワークフロー(ツールやシステム)がバラバラだと従業員が混乱する危険性があり、それによって管理コストや可視化コスト、統制コストがあがるため、法人支出管理をひとつにまとめたいというニーズがあると説明する。

法人支出管理をひとつにまとめたい理由
法人支出管理をひとつにまとめたい理由

 あわせて、法人支出管理が先行している米国では、支出管理SaaSと法人カードが統合していく流れがあることも説明。新たに登場している法人支出管理SaaSは、はじめから法人カードと一体型で提供されており、急成長を遂げているところもあるという。バクラクシリーズもこの流れを踏まえて、日本において先行するよう展開していくとしている。

 バクラクシリーズは2021年12月の段階で、2023年3月期末に導入3000社超を目標に掲げていたが、すでに2000社を超える導入実績があることから、大きく上振れがある見込みとしている。また、今回のバクラクビジネスカードについては、リリース後1年以内(2023年8月末)に、導入1000社超を目指すとしている。

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