京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は7月27日、温冷蔵機能を備えた無人自動走行ロボットが商品を運び、公園やマンションなどを周回して移動販売を行うサービスの実証実験を、千葉市美浜区の幕張新都心地区で開始すると発表した。
先進的なモビリティサービスの活用を目指し、「幕張新都心モビリティコンソーシアム」を運営する千葉市の支援を受けて実施する。公道かつ車道を走行する無人自動走行ロボットを活用した移動販売の実証実験は、国内初の取り組みになるという。
冷蔵機能を備えた無人自動走行ロボットを活用し、イオンスタイル幕張ベイパークが提供する冷たいドリンクやゼリーなどを夏の暑い時期に、公園やマンション、高齢者向け住宅などで販売する。
使用する無人自動走行ロボットは、ミニカー(長さ2.5m以下×幅1.3m以下×高さ2.0m以下)に準じた大きさと、最高時速15kmを特徴とする。無人で自動走行するが、走行状況を常時遠隔監視し、自動回避が困難な状況では遠隔操作に切り替えて走行するという。商品積載部は、保冷、保温の切り替えに対応する。
商品の決済には、スマートフォンの電子マネー機能を利用。車体に搭載されたタッチパネルを利用し、購入希望商品と個数を選択して決済するとロッカーが解錠され、商品が取り出せるようになる。
走行予定エリアは千葉県千葉市美浜区若葉3丁目の一部区画。実施日時は、7月27日から8月10日の10時〜18時で、土日含めて週5日運行する。悪天候や車両調整などで走行を中止する可能性もあるという。
KCCSは、無人自動走行ロボットを活用して必要なモノやサービスを必要とする人の元へ届け、子供から高齢者までの誰もが安心、快適に住み続けられるまちづくりの支援を目指し、無人自動走行ロボットの多様な用途での活用可能性の調査、技術検証を実施している。
これまでも、2021年8〜9月に北海道石狩市、2022年3月に千葉市美浜区の幕張新都心地区で無人自動走行ロボットを活用した「配送サービス」の実証実験を実施している。今回、走行実績のある千葉市同エリアにおいて、ロボットによる「移動販売サービス」の実証実験を行うことになった。
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