Metaがかつて大々的に推進していた仮想通貨プロジェクトのわずかな残骸が、弱々しい最期を迎えようとしている。
「Novi」のウェブサイトによると、Noviのパイロットプログラムの運用が米国時間9月1日に終了するという。Noviは、同名の仮想通貨ウォレットを使用するMetaの送金サービスだ。Noviのパイロットプログラムは2021年10月から米国の一部地域とグアテマラで提供されていた。
「Noviのパイロットプログラムはまもなく終了する」と同サイトに記されているのを、Bloomberg Newsがいち早く報じた。「残金の引き出しと自分のNoviに関する情報のダウンロードをユーザーが簡単にできるようにした」とのことで、サイトの別のページでは、「できるだけ早く」残金を引き出すよう促している。
Noviの終了は、まったく意外ではない。Metaとそのパートナーらは2022年に入り、これに関連する仮想通貨プロジェクト「Diem」を終了した。Diemは、Metaの社名がまだFacebookだった2019年に、「Libra」という名称で発表されたものだ。この計画をめぐってはその他にも、Metaの仮想通貨への参入を指揮した幹部の1人であるDavid Marcus氏が2021年に、起業プロジェクトを追求するためにMetaを退社すると発表したことが、打撃となっていた。
Libra、Diem、Noviと続いたこのプロジェクトはその短い歴史の中で、ほとんど支持されることがなかった。パートナーは離脱し、詳細は変更され、議員らはそれらの計画を批判した。Metaの最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏の関心は、徐々にメタベースへと移り、仮想通貨計画の終了は避けられない状態にあったと見られている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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