米議員のグループがGoogleに対し、妊娠中絶に関する情報を検索する女性を、中絶に反対する「危機妊娠センター」(CPC)に導く、誤解を招く恐れがある検索結果を修正するよう求めている。
米国時間6月17日にGoogleの親会社Alphabetの最高経営責任者(CEO)Sundar Pichai氏に送付した書簡の中で、14名の上院議員と7名の下院議員は、Googleによる「中絶に反対する偽のクリニック、すなわち危機妊娠センター」の取り扱いに対処するよう促している。
「Googleがそうした誤解を招く恐れのある結果を表示し続けなければならないのであれば(中略)、せめてそれらの結果に適切なラベルを表示するべきだ」と、Mark Warner上院議員(バージニア州選出)とElissa Slotkin下院議員(ミシガン州選出)が率いる議員グループの書簡には記されている。
議員らによるこの書簡は、オンラインのヘイトと偽情報の撲滅に取り組む非営利団体デジタルヘイト対策センター(CCDH)の調査に端を発したものだ。同団体は、トリガー法が成立している州で「abortion clinic near me」(近くの中絶クリニック)や「abortion pill」(経口中絶薬)を検索すると、「Googleマップ」の37%、「Google検索」の11%で、偽のクリニックとしても知られていると全米家族計画連盟(PPFA)が指摘する、「危機妊娠センター」へとユーザーを誘導する結果が表示されることを発見した。
危機妊娠センターが提供する情報に対する懸念の背景として、中絶をめぐる議論が米国で再燃していることがある。クリニックであったり移動式のバンであったりする一部の危機妊娠センターは、妊婦に不正確な情報を提供しているとして批判されている。
トリガー法とは、米最高裁判所が中絶を禁止するか大幅に制限する判決を下した場合に、直ちに中絶を違法とするものだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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