Metaは、Facebookから社名を変更してから6カ月近くが経過した米国時間4月11日、メタバースアプリ「Horizon Worlds」内で一部のクリエイターがユーザーに商品を販売できるようにする、テストフェーズを開始した。Horizon Worldsは現在、仮想現実(VR)ヘッドセット「Meta Quest 2」で利用できる。
Twitterを利用するNFTトレーダーの注目を特に集めたのは、Metaが各商品販売に対して47.5%の手数料を徴収するという点だ。
Horizon Worldsにおける各アイテム販売に対し、MetaはQuestプラットフォームの手数料30%を差し引いた残り金額から25%を徴収する。その手数料は、しばしば批判されているAppleの「App Store」の30%よりも高く、NFTの一般的な取引手数料よりもはるかに高い。NFT業界では、マーケットプレイスOpenSeaは取引金額の2.5%を徴収し、クリエイターは通常、2.5~7.5%を徴収する。
はっきりさせておくが、Metaが販売するアイテムはNFT(非代替性トークン)ではない。どちらかといえば、「フォートナイト」などのゲームで現在購入できるようなスキンやアニメーションに近い。しかし、Metaが構築しているメタバースは、「Sandbox」や「Decentraland」といった仮想通貨に基づくメタバースと競合するもので、これらのメタバース内のアイテムはNFTとして保有されている。
The future of work is giving Meta 47.5% of your salary, apparently.
— 6529 (@punk6529) April 12, 2022
47.5% for Facebook creator sale fees?
— Nizzy(@NizzyNFT) April 12, 2022
Yeah ok Zucky boy pic.twitter.com/uyGxqLB13c
If we pay the 47.5% transaction fee, can Meta at least give us the other half of our bodies?https://t.co/tU2MDEOPzX
— boredape93 (@boredape93) April 12, 2022
no one:
—(@PuffYatty) April 12, 2022
zuckerberg: i'm more of a glass 47.5% full kind of guy
この問題の中心にあるのは、メタバースをどのように構築するべきかという哲学的観点である。メタバースは、多くの人々が集まる、あらゆるデジタル世界を指す。「セカンドライフ」や、「World of Warcraft」のようなゲームを思い浮かべてほしい。ここでの疑問は、世界最大規模のソーシャルメディア企業が構築するメタバースの次なる波が、クローズドであるべきか、オープンであるべきかということだ。クローズドメタバースは中央集権的に運営され、その土地やアイテムは、その世界を構築した企業が保有する。オープンメタバースでは、ユーザーがメタバース上の土地やアイテムをNFTとして購入して保有し、それらを仮想通貨と交換することができる。
例えば、現在ベータテスト段階にあるSandboxは、ブロックチェーンが組み込まれたメタバースで、固定された16万6464区画の土地で構成されており、それらの土地を実世界の不動産のように購入して利用できる。クリエイターはSandbox内のアイテムを作成し、イーサ(ETH)と交換可能なSandboxのネイティブ仮想通貨である$SANDで販売する。
オープンメタバースは、Horizon Worldsのような一元的に設計されたメタバースと比べて、より有機的な仮想社会になるとされている。あるツイートには、「Facebookが各NFT販売に対して47.5%の手数料を徴収するのは、私たちにとってこれまでで最も素晴らしいことだ」と書かれている。Metaの手数料があまりにも高いことが、クリエイターをSandboxやDecentralandのようなオープンメタバースに向かわせる、追い風になるという意味だろう。
Facebook charging 47.5% for every NFT sale is the best thing to ever happen to us.
— Degentraland (@Degentraland) April 12, 2022
Metaにコメントを求めたが、回答は得られていない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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