KDDIは4月6日、「自転車ながらスマホを防ぐオンライン授業キット」の無償提供を開始した。社会課題となっている自転車ながらスマホの防止を目的に制作し、自転車乗車中の交通事故が多い高校生を中心に、全国の学校の授業で利用できるように無償で提供する。
自転車に乗りながらスマートフォンを操作する「自転車ながらスマホ」の危険性を、オンラインで体験できるという。
KDDIは2019年3月19日から、生徒が学校に登校し、専用デバイスを生徒同士で共用する授業スタイルを採用した、「自転車ながらスマホを防ぐVR授業キット」を提供している。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、「登校による移動と専用デバイスの共用をなくして、オンライン授業でも“自転車ながらスマホ”の危険性を生徒に学んでもらいたい」という要望があったという。
オンライン授業キットでは、自転車ながらスマホによる周囲への注意力低下を模擬体験できる。(1)授業進行マニュアル (PDF)、(2)「スライドムービー」のダウンロードURL、(3)「ながらスマホ リスクシミュレーター体験」で使用するウェブアプリのダウンロード用QRコード、(4)生徒配布用 授業まとめシート(PDF)、(5)生徒配布用 授業アンケート (PDF)で構成し、導入が5分、スライドムービーが10分、ながらスマホ リスクシミュレーター体験が25分、まとめが10分、計50分の授業ができる。
スライドムービーでは、「第1部 スマホの普及と課題」「第2部 ながらスマホの事故」「第3部 ながらスマホの実証実験結果」「第4部 まとめと対策」の4部構成の動画を採用。「ながらスマホ」の実態と事故事例、自転車走行中の危険性、高額賠償への備えの必要性などが学べるという。
ながらスマホ リスクシミュレーターでは、スマートフォンの専用チャットアプリと自転車乗車時の視線動画を用いて、通常の自転車乗車時と比較。自転車ながらスマホによる注意力低下を疑似体験できる。
2022年3月14日には、東京都の北豊島高等学校にて、オンライン授業キットを活用したトライアル授業を実施。受講した生徒からの「スマホを使う時は、一旦止まってから画面を見ようと思った」という声や、教師からの「授業後の生徒たちの反応が良く、今後も本教材を使用していきたい」という声があったという。
オンライン授業キットの申し込み、問い合わせ先の電話番号は03-6678-1423で、受付時間は土日祝日を除く10時~17時。メール( nagara-sumaho@kddi.com )でも受け付ける。
同社は今後も、「自転車安全・安心プロジェクト」の展開を通じて、安全、安心なスマホ利用の啓発活動を行っていくとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」