新型コロナウイルスの大流行は多くの人を「引きこもりモード」に追いやった。企業が数カ月にわたり、社員に自宅勤務を命じたからだ。自宅で仕事をするのは簡単なことのように思えるが、実際は違う。家の中には仕事を阻む、あらゆる誘惑がひそんでいるからだ。しかし幸いなことに、この新たな仕事環境でも集中して仕事をする方法はある。
リモートワークの難しいところは、仕事の時間と自由時間の境目があいまいになってしまうことだ。1日中家で仕事をしていると、ついインターネットやスマートフォンに気を取られてしまう。
しかし、集中が切れる原因を取り除いたり、運動したり、時間管理の手法を取り入れたりすることで、集中力は高められることが分かっている。こうした方法を活用すれば、リモート環境でも生産性を維持し、プロフェッショナルな仕事ができるはずだ。
今回の記事では、すべてのリモートワーカーに集中力を高めるための最高の戦略を伝授しよう。
仕事スペースの見た目は集中力に大きく影響する。整理整頓を保つだけでなく、見るだけで気分が上がり、力がわいてくる空間をつくろう。
仕事スペースは自然光が入る部屋に作ることが重要だ。また、仕事スペースやその周囲には次のようなものを置こう。
数カ月ごとに模様替えをすると、いつでも新鮮な気持ちで仕事ができる。
目から入る刺激を減らすと、仕事に集中しやすくなる。ものが散らかっていると気も散ってしまうため、仕事スペースは必ず片付けておこう。スマートフォンは手が届かない場所に置く。テレビの画面、ゲーミングPC、可能であれば本棚も、目に入る刺激はすべて遠ざける。
同居人がいる場合は、仕事に集中したい時間帯、話ができない時間帯を明確にしておこう。
特に長時間座っている仕事の場合は、人間工学に基づいた快適な環境を作ることが重要になる。質の良いオフィスチェアに投資し、ディスプレイは体に負担がかからない高さや角度に設定しよう。
正しい姿勢を保てば、長時間の作業も苦にならない上に、意図せず体を痛めてしまうリスクも減る。逆に悪い姿勢で座り続けていると、坐骨神経痛などを発症するリスクが高まる。
音楽や物音も集中力に影響を与える。仕事スペースは雑音が聞こえる場所、例えば道路からは離れた場所に作ろう。
音楽や背景音は、何を選ぶかにもよるが、集中力を高める役に立つ。ホワイトノイズや自然音、またはチベットのシンギングボウルのようなビートのない音楽は、気持ちを落ち着かせてくれる。
集中力がピークに達する時間帯に合わせてスケジュールを組もう。朝や昼間が一番仕事がはかどるという声が多いが、個人差がある。
例えば、早朝に最も頭が冴えていて集中できるなら、やっかいな仕事は朝一番に片付け、他のタスクはその後で取り組むといい。
最高の仕事をするためには、手元の仕事に集中しなければならない。仕事をしているのか休んでいるのか分からないような状態は、仕事の効率を下げるだけだ。集中力が半分になると、仕事を片付けるために必要な時間は2倍になり、仕事の質は半分になりかねない。
休憩と仕事の境目を明確にすると、リズムよく仕事ができるようになる。これは休息が必要なタイミングを見極める上でも有効だ。
在宅勤務ではルーチンとスケジュールを味方につけよう。仕事の時間と、気分転換や散歩、読書といったセルフケアの時間を明確に区別したスケジュールを立て、朝起きてから仕事を始めるまでの時間をバッファーとしよう。
毎日のスケジュールを分刻みで守らなければならないわけではないが、同じスケジュールに沿って過ごすようにすると、セルフケアと仕事の時間の境界線がさらに明確になる。
To Do(やること)リストを作成すると、仕事の生産性が高まるだけでなく、生活全体の満足度が向上する。To Doリストの作成には次のようなものが活用できる。
作成したTo Doリストは冷蔵庫やリビングルーム、仕事スペースなど、目に入りやすい場所に置いておく。
このリストは「Todoist」のような生産性向上アプリを使って作成してもいい。
集中が切れてきた時にそう自覚できることが大切だ。気が散る原因やさぼりたくなるきっかけが分かっていれば、仕事に集中しやすくなる。別のことに気を取られそうになった時は、次のような方法で集中を取り戻そう。
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