GoogleがマイクロLEDディスプレイを手がける新興企業Raxiumを買収すると報じられている。2021年には、仮想現実(VR)のプロジェクトを断念したとの報道もあったが、新たに拡張現実(AR)分野の取り組みを強化しようとしているようだ。
Raxiumは創業から数年の新興企業だ。AR用ディスプレイ分野で目覚ましい躍進を遂げている。買収条件は明らかにされていないが、The Informationの報道によると、GoogleはRaxiumに10億ドル(約1200億円)の価値を見出しているという。
Display Supply Chain Consultantsの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のRoss Young氏は米CNETに対し、電子メールで「Raxiumは、極小サイズで効率を大幅に低下させることなく、マイクロLEDのR(赤)、G(緑)、B(青)であらゆる優れたパフォーマンスを実現していると主張している」とコメントした。「1枚のウエハー上で色変換なしで優れたR、G、Bのパフォーマンスを実現するだけでも十分に素晴らしいが、それを5μm(マイクロメートル)未満で達成するのはさらに見事だ」(Young氏)
大手企業ではAppleもARや複合現実(MR)ヘッドセットの開発を進めているとうわさされている。同社のヘッドセットは3000ドル(約36万円)とも報じられており、マイクロ有機ELディスプレイを採用したものになるかもしれない。Microsoftは、企業や産業向けのARヘッドセット「HoloLens 2」を販売している。3500ドル(約42万円)からとなっている。Meta(旧Facebook)は、299ドル(日本では税込3万7180円)からの消費者向けVRヘッドセット「Oculus Quest 2」を提供している。
Googleが、どの市場に向けてARヘッドセットを開発するのかは不明だ。提供されるのかどうかやその時期についても、まだ判断できる段階ではない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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