画面が折りたたみ可能なスマートフォン、いわゆる「折りたたみスマホ」の市場が急成長している。
米市場調査会社International Data Corporation(IDC)が公開した新たな報告書によると、折りたたみスマホの販売台数は2020年の190万台から2021年には710万台と260%を超える増加を記録した。同社の予測では、2025年の折りたたみスマホ販売台数は約2760万台となり、市場規模は290億ドル(約3兆3000億円)に達するという。
また、スマートフォン市場全体に占める折りたたみスマホの割合は2025年に1.7%と、現在の3倍超に拡大する可能性があるという。
折りたたみスマホ市場の急速な成長について、IDCはサムスンを主要因に挙げている。同社は2021年8月に「Galaxy Z Flip3」を発売、また2022年には「Galaxy Z Flip4」と「Galaxy Z Fold4」を発売するとみられている。
サムスンは、自社製折りたたみスマホに関し、具体的な販売台数を発表していないが、2021年には販売台数が前年比4倍に増加したと明かしていた。
折りたたみスマホがスマートフォン市場に占める割合はまだ小さく、IDCによると、2021年のシェアは0.5%にすぎない。しかしサムスンは、Appleなどの競合メーカーからのユーザー奪取にわずかながらも成功しているようだ。サムスンによると、他のスマートフォンブランドからGalaxy Z Flip3に乗り換えた顧客は、「Galaxy Note20」と比べて150%多く、また「Galaxy S21」と比べると140%多いという。
「サムスンが提供する折りたたみスマホの最近の成功は、このカテゴリーに新たな命を吹き込み、競合他社があわてて同市場に参入する状況を招いている」と、IDCの「Worldwide Quarterly Mobile Phone Tracker」の調査マネージャーであるAnthony Scarsella氏は報告書の中で述べた。
「サムスンは、価格を引き下げ、しっかりした作りの製品を提供したことで、折りたたみスマホに対する消費者需要が存在することを証明した」(同氏)
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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