「Galaxy Z Fold3 5G」と「Galaxy Z Flip3 5G」は、折りたたみ式として初めて防水性を備えたサムスンのスマートフォンだ。したがって、雨の中でも、キッチンの流し台のそばでも、さらには浴室でも使えることになっている。デザインは異なるが、どちらも同じく防水性能は「IPX8」等級。つまり、最大で5フィート(約1.5m)までの深さで30分間水没に耐えるとサムスンの仕様には記されている。となれば、米CNET独自の水没テストでどうなるか、試してみたいというものだ。実際には、公称よりもかなりの耐水性がありそうなことが分かった。
スマートフォンの耐水性能は目新しいものではなく、これまでにも極端な設定のテストを実施したことがある。だが、折りたたみ式となると、ヒンジなどの可動パーツも多いので、防水性能を維持する設計上の課題はまったく別ものだ。
Z Fold3とZ Flip3では、内部コンポーネントに防水コーティングを施す一方、ヒンジにはさび止めとして耐食性のある素材と潤滑剤を使っている。さらに注目したいのが、この折りたたみ式としての防水性を確保した仕組みだ。
「それを実現するために、端末内部に穴を開けて、水が本体の中に流れ込むようにした。穴は本体の側面にあるゴムでふさぎ、空いたスペースは新開発の液剤で満たしている」。サムスンのプロダクトメカニカル研究開発グループに所属するJongmin Kang氏は、韓国語を英語に翻訳した動画の中でこう説明している。
詳細なテストの様子は本記事内の動画をご覧いただき、結果についてはこのまま読み進んでほしい。
最初の水没テストでは、2機種の防水性能がはたして公称どおりかどうかをテストしてみたい。最大30分間、最大で水深1.5mの真水という条件だ。広げた状態のGalaxy Z Fold3が入る特製の筒を1本用意し、高さ1.5mのところに印を付けて、そこまで水を入れる。タイマースタートと同時にZ Fold3を水没させていく。
端末から少し気泡が出て、画面でアプリスイッチャーが起動した。おそらく、水圧がタッチ操作と認識されたためだろう。タイマーの進行には影響がなかったので、そのまま何事もなく30分が経過するのを待ち、水から引き上げた。
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