Facebook(現在はMeta)は、Cambridge Analyticaのスキャンダルをめぐるオーストラリア当局との争いに敗れた。オーストラリア連邦裁判所は、Facebookが同国で事業を運営しておらず、個人情報を収集していないとするFacebookの主張を退けた。オーストラリアのプライバシー規制当局にとって大きな勝利となった。
2年近くにわたって膠着状態にあった、オーストラリア情報委員会(OAIC)のFacebookに対する裁判が、ようやく法廷で審理されることになる。OAICは、Cambridge Analyticaのスキャンダルで、FacebookがオーストラリアのFacebookユーザー30万人以上のプライバシーを侵害したとして同社を提訴していた。
オーストラリアのプライバシー法の下で提訴される組織は、同国で事業を運営している必要がある。Facebookは、オーストラリアで事業を運営しておらず、個人情報も収集していないと主張し、訴訟が取り下げられるようにしようと図っていた。そのため、この裁判は膠着していた。
しかし、オーストラリア連邦裁判所大法廷は現地時間2月7日、Facebookの主張を退けた。Facebookのプラットフォームは、要求に応じてオーストラリアのデバイスにデータを提供する国外のウェブサイトとして機能しているにすぎないというMetaの主張は、「現実を踏まえていない」と判断された。
この判断に至ったのは、Facebookがオーストラリアユーザーの物理デバイスにクッキーをインストールしていたことが、オーストラリアで事業を運営し、個人情報を収集しているとみなす十分な根拠にあたると判断されたためだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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