りそなホールディングス(りそなHD)、NTTデータ、日本IBMの3社は2月7日、金融デジタルプラットフォームの提供を加速するための新会社「FinBASE」を4月1日に設立すると発表した。
資本金は1億円で、株主比率はりそなHDが80%、NTTデータが10%、日本IBMが10%。金融デジタルプラットフォーム参加者の開拓と情報収集、市場調査などが主要な事業内容となる。
社名では、多種多様な参加者をつなぐハブとなる「デジタルバンキング基盤」を提供するプラットフォームであるとともに、革新的なサービスを連続的に生み出す基盤、基礎となることをイメージしたという。
従来の枠組みにとらわれず、さまざまな企業が利用できるオープンなプラットフォームの提供を目指すとしている。
なお、金融デジタルプラットフォームを活用すれば、地域金融機関や一般事業法人などの利用企業は、革新的なテクノロジーを有する企業の多種多様なサービスを容易に利用できる。また、機能提供を行うフィンテック企業などは、自社の機能やサービスを地域金融機関などの幅広い参加者を通し、日本全国へ展開できるとしている。
3社は2021年7月14日、金融業界において多くの金融機関と異業種などの外部企業を繋ぐ金融デジタルプラットフォームを提供するため「金融デジタルプラットフォームの共創に関する覚書」を締結。同日立ち上げた検討委員会を中心に、金融デジタルプラットフォームの提供に向けて、ビジネススキームやシステム構想、多様な形態での開発、提供体制などについて、具体的に協議、検討してきた。
合弁会社を設立し、引き続き同事業を3社で協力して推進する。金融デジタルプラットフォームを軸として地域金融機関を中心とした利用企業の更なる拡大を図るとともに、顧客体験を重視した新たな機能やサービス提供に向けた協業の検討を進めるという。
なお、りそなHDは、API連携などを戦略的に活用し、独自の商品やサービスを本格的にシステム統合せずに地域金融機関、一般事業法人、地方自治体などへ提供する、“金融サービスのオープンプラットフォーム化”を推進していく。
NTTデータは、2020年10月から金融分野の全社戦略として掲げる、「Open」がコンセプトの「Open Service Architecture」を活用し、ITアウトソーシングサービスを中心とした金融ITの発展を目指すという。
日本IBMは、最新のテクノロジーを活用した共創モデルの実践の場として、「金融サービス向けのデジタルサービス・プラットフォーム(DSP)」や、「りそなグループアプリ提携基盤」をはじめとした各種サービスを提供し、金融機関のデジタル変革を支援していく。
これらの各社の取り組みでオープンイノベーションを実現し、あらゆる地域の顧客に対して、利便性や体験価値の向上を提供するだけでなく、地域経済の活性化に貢献し、持続可能な社会の構築を目指すとしている。
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