小学館は2月3日、インターネットに漫画を無断掲載する海賊版サイトに誘導する“リーチサイト”「漫画天国」の運営者が、警視庁東村山警察署により書類送検されたと発表した。
漫画天国は、同社の週刊誌「週刊少年サンデー」の漫画だけでなく、出版各社が発行する多数のコミック作品を掲載する海賊版サイトへと誘導していた。
小学館は、被害について2020年2月に警視庁へと相談を開始。同時に、運営者情報の開示を大阪地裁に申し立て、仮処分が決定していた。
同サイトは2020年3月に、自ら閉鎖。しかし、閉鎖の告知文で他の海賊版サイトを紹介するなど、最後まで悪質な姿勢を崩さなかったという。
小学館は、同サイトの運営者が広告掲載などで多額の利益を上げており、本来漫画家が受けとるべき正当な報酬を収奪した犯罪行為と指摘する。
また、今後もクリエイターが心血を注いで創作した作品を無断で盗み取り、これを糧に荒稼ぎする卑劣な犯罪の一掃を目指し、刑事、民事両面からの法的手続きをはじめ、海賊版サイトに対し、断固たる対応を続けていくとしている。
なお、「著作権法及びプログラムの著作物に係る登録の特例に関する法律の一部を改正する法律」が2020年6月5日に成立。
改正項目のうち、「リーチサイト対策及び写り込みに係る権利制限規定の対象範囲の拡大など著作物利用の円滑化を図るための措置」は、2020年10月1日から施行されており、リーチサイトを運営する行為などは刑事罰の対象となる。
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