ついに「Android」アプリが「Windows」にやってくる。Microsoft、Intel、Amazonの協力により、Microsoftの新しいアプリストアに近くAndroidアプリが並ぶことになりそうだ。Microsoftの最高製品責任者Panos Panay氏が先週に投稿した記事によれば、正式リリースに先立ち、Windows 11でのAndroidアプリの動作を確認するためのパブリックプレビューが2月中に公開される。
AndroidアプリをWindowsでも使うという構想は以前からあったが、ようやく実現することになりそうだ。しかも必要なものはWindows 11だけ、となるかもしれない。
Windows PCでAndroidアプリを動かすための取り組みは10年ほど前から続けられてきた(あれから10年だ)。Microsoftは、Androidアプリや「iOS」アプリをWindowsに移植するためのツールを用意しているが、長い間、アプリ開発者をWindowsに引き付けることができずにいた。
しかし近年、Microsoftは戦略を転換し、スマートフォンの体験をPCに持ち込もうとしている。例えばMicrosoftの「スマホ同期」アプリは、AndroidデバイスとWindows 10搭載PCをペアリングし、テキストの送受信や電話の発着信、写真の閲覧、通知の受信などをPC上で実行できるようにしたものだ。
Microsoftはスマホ同期アプリを2020年にアップデートし、スマートフォンにインストールされたAndroidアプリをWindows PCで実行できるようにした。この機能はサムスンの協力を得て実現したもので、今のところサムスンのデバイスでしか動作しない。
サムスンはノートPCの開発でもMicrosoftやIntelと緊密に連携した。サムスンの最新ノートPC「Galaxy Book Pro」は、スマートフォンのような柔軟性と同時に、「Galaxy」スマートフォンの機能やアプリにアクセスする機能も備えている。ただし、アプリは直接PC上で動いているわけではなく、別のウィンドウ内で実行されている。
Windows 11の場合、AndroidデバイスをPCと同期させる必要はない。IntelはWindows 11関連の発表の中で、AndroidアプリはIntelの「Bridge」技術を利用して、Windows PC上でネイティブに動作すると述べた。Intelによれば、Bridgeは「x86ベースのデバイス上で、アプリケーションをネイティブに動作させるランタイムポストコンパイラーであり、Windows上でアプリケーションを動作させることができる」という。
要するに、MicrosoftはAndroidアプリの開発者にWindowsへの移植を依頼するのではなく、Intelと組むことで、Androidアプリのコードを変えずにWindows 11上で動作するようにしたのだ。AMDやArmを搭載したデバイスの場合は、BridgeがなくてもAndroidアプリを動かすことができる。
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