Appleの「iPhone 13」のラインアップは、前世代と比べて多くの点で機能が強化された。バッテリー持続時間が長くなり、カメラ機能が向上して新しい「シネマティックモード」も搭載、ベースレベルのストレージ容量が増えるなど、好ましい点はいろいろある。だが、同社スマートフォンの最新モデルに期待されていた機能のいくつかは採用されなかった。その多くは、競合する「Android」端末で既に実現しており、また同じAppleの他のデバイスで採用されているものさえある。
画面内指紋センサーから、ノッチなしの画面まで、iPhone 13に欠けている機能をまとめてみた。
iPhoneにも、家にある他のガジェットと同じ充電器を使えたら、さぞかし便利だろう。だが、Appleの最新iPhoneでは、またしてもUSB-C接続が見送られた。2012年以降の例にもれず、今回のiPhoneでも、有線充電にはApple独自の「Lightning」ケーブルが必要だ。
iPhoneの充電に、他のガジェットから充電器を流用できないだけではない。Appleの他のモバイルデバイスに使える充電器でさえ、iPhoneに対応しないということになる。Appleの「iPad Air」や「iPad Pro」、そして新しく発表された「iPad mini」などは、すべて充電にUSB-Cを使用する。つまり、忠実なAppleユーザーでさえ、種類の違う充電ケーブルをそろえ続けなければならないのだ。
「Face ID」は、大抵の場合うまく機能するのだが、それでも指紋でロックを解除するオプションもあった方がいい。この1年半ほどは、特に切実にそう思う。マスクを着用しているときにはFace IDで正しく認識されないからだ。「Apple Watch」も持っていれば別だが、この1年半ほどは、パスコードを入力する機会がずっと増えたという人も多いだろう。
サムスン、Motorola、OnePlusなどが製造するAndroidスマートフォンの多くは、指紋センサーが画面に内蔵されている。Ming-Chi Kuo氏は、Appleの動向をたびたび正確に予測することで知られるアナリストで、Appleが2021年にはFace IDと画面内指紋センサーの両方を搭載するiPhoneを発表する、と2019年の報道で予想していた。これは当たらなかったわけだが、「iPhone 14」ではお目にかかれるかもしれない。
実際の発表の何週間か前には、iPhone 13が緊急時のメッセージ送信用として衛星通信に対応するという説がかなり有力だった。結局のところ、それは実現していない。少なくとも今のところは。
Kuo氏もBloombergも、iPhone 13ではセルラー通信エリア外で衛星通信が使えるようになると予想していた。ただし、Bloombergの方が報道は少し詳しく、この機能は主に緊急時の通報用になるというところまで踏み込んでいる。メッセージには長さの制限があり、接続するには特定の場所まで歩いていく必要があるという指摘もあった。
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