労働問題、独占禁止法、コスト増--2021年のアマゾンの苦難を振り返る - (page 3)

Laura Hautala (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2021年12月16日 07時30分

 多くの企業にとって書き入れ時となるホリデーシーズンに限っていえば、こうしたコスト増があってもAmazonの利益に大きなマイナスにはならないかもしれない。だが、ショッピング熱が引いた後も、一部のコストは後を引く可能性がある。

 創業以来、Amazonは価格を低く抑えるために、配送料などの追加コストを自ら負担してきた。この1年間は、そうしたビジネス哲学が表れた好例だった。施設間での商品の移送に伴って輸送料がはね上がったが、その分を負担していたのである(これには、高額な空輸も含まれている。どこでも小売業者よる空輸利用が増えている)。こうしたコスト増があっても、消費者向けの価格を引き上げてその差額を埋めることはしない、と経営幹部は話している。

反トラスト法との闘い

 Amazonは、最安値のオンライン小売店になろうとしている。そうすると、Amazonが全般的にオンライン小売価格を高い水準にとどめていると批判派が指摘するのは、直観に反すると感じられるかもしれない。そうした指摘は反トラスト法の改革派から出てきたもので、Amazonが最安値を保てるのは、小売業者が他のウェブサイトでAmazonより低い価格を提示することを禁止しているからだ、というのがその主張だ。

 コロンビア特別区の司法長官であるKarl Racine氏は、米国時間12月7日、上院財政委員会にて、自社のウェブサイトや他のオンラインマーケットプレイスでAmazonより低い価格を付けて商品を販売しているサードパーティーの販売業者を、Amazonは制裁している、と証言した。制裁を受けた販売業者は、「今すぐ買う」という簡易決済ボタンが表示されなくなり、さらにはAmazonから追放されることさえあるというのである。

 Amazonを介して商品を売る方が高い場合があると指摘する批評家もいる。広告料だけでなく、紹介料という形で売り上げの一部を徴収されるからだ。販売業者によると、消費者が検索したときに商品が上位に表示されるためには、広告料の支払いが不可欠になっているという。自社のウェブサイトや他のマーケットプレイスで販売した方がコストを抑えられるとしたら、そうしたサイトで低い価格を提示するのをAmazonが禁止してはならない、というのが批評家の意見だ。

 Racine氏は、反トラスト法に違反しているとして、連邦裁判所にAmazonを提訴している。それに対して、AmazonはRacine氏の理解は逆だと主張している。他の小売業者と同様、Amazonも「競争上有利な価格を付けていない商品を目立たせない権利」を留保しており、Racine氏の訴えが認められた場合はAmazonの価格が上がりかねない、としている。

 この訴訟も、始まりにすぎないだろう。FTC委員長に就任する以前から、Khan氏はAmazonが不当な独占を果たしていると全面的に主張しており、FTCはあらゆる方面からAmazonを調査している。

 Amazon側は、自社に対するKhan氏の偏見を理由に、同氏がその審議に関与しないよう求めている。それが認められる可能性は低いと法関係者は見ているが、AmazonはKhan氏のもとで想定される判定を不当として争う構えのようだ。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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