Amazonが米アラバマ州ベッセマーに構える物流倉庫の従業員らは4月、労働組合の結成を否決したが、連邦当局は米国時間11月29日、投票のやり直しを命じた。これにより、前回の投票結果は破棄され、投票プロセスは最初からやり直しとなる。労組結成運動においては異例の決定だ。
小売業界の労組「Retail, Wholesale and Department Store Union(RWDSU)」は、数週間かけて行われた前回の郵便投票で、Amazonの物流倉庫で働く労働者を代表することを目指していた。しかし開票結果が判明すると、RWDSUはすぐさまこれに異議を唱え、Amazonが投票プロセスに違法に干渉したと主張した。そこで全米労働関係委員会(NLRB)がアトランタにある第10地区本部で公聴会を開き、8月には審査官が投票をやり直すべきだと勧告していた。そして11月29日、アトランタの地区責任者はこの勧告に同意し、投票のやり直しを正式に命じた。
Amazonはこの決定に対して連邦レベルに上訴することができ、その場合はNLRBによって審査が行われることになる。Amazonの広報担当者Kelly Nantel氏は声明の中で、今回の決定は残念だと述べ、組合は従業員の利益にならないとする自社の主張を繰り返した。ただし、Amazonが投票に至る過程で労働法に違反したとするRWDSUの主張には触れなかった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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