メタバースに専門的に取り組む企業として地位を確立しようとしているのはMeta(旧Facebook)だけではない。Microsoftも、よりエンタープライズを中心とした視点でこの分野に取り組んでいる。同社は「Microsoft Ignite」カンファレンスで、「Mesh」をコラボレーションプラットフォーム「Teams」に取り入れる計画などの詳細を発表し、メタバースをアピールした。
Microsoftは5月、開発者カンファレンス「Build」で、「Azure」を利用する複合現実(MR)のコラボレーションプラットフォームであるMeshを発表し、その際、MeshをTeamsに取り入れると述べていた。同社は米国時間11月2日、「Mesh for Microsoft Teams」のプレビューを2022年前半より順次リリースすることを明らかにした。会議や交流会などの没入感のあるスペースが組み込まれる。Microsoftは少しずつ、顧客が独自にスペースを構築できるようにするツールを追加するという。
MicrosoftはMesh for Teamsについて、異なる場所にいる人々が協働可能な共有されたホログラフィックのエクスペリエンスに参加できるようにするMeshのMR機能を、オンライン会議への参加や、チャット、共有ドキュメントでのコラボレーションなどが可能なTeamsの生産性ツールと組み合わせたものだと説明している。
Microsoftは、ユーザーが同じ仮想空間にアバターとして(いずれホログラムで)参加できれば、没入的なエクスペリエンスで、参加している感覚をより強く感じられるだろうと述べている。Mesh for Teamsには、「HoloLens」などのMRヘッドセットだけでなく、スタンドアロンのスマートフォンやノートPCからでもアクセスできる。Mesh for Teamsのプレビューが2022年前半に順次提供される際には、ユーザーがパーソナライズされたアバターを作成し、Teamsの会議に参加するためのさまざまなオプションが提供される。
Microsoftが考えるメタバースの「エンタープライズ」の側面は、ナレッジワーカーやそのデジタルツインに関わっている。この仮想世界で、人々は「どのデバイスでも、個人の仮想的なプレゼンスによって、集まってコミュニケーションやコラボレーション、共有をする」とMicrosoftは説明している。企業はTeamsの中で、没入的な空間やメタバースを構築できるようになる。このような形のメタバースは、従来のチャットや電子メール、ビデオ通話、対面での会議などに加え、従業員が協業する新たな手段となる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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