パナソニックは10月27日、富士急行、ナビタイムジャパンとともに「富士山エリア観光DX革新コンソーシアム」を立ち上げ、富士五湖周辺エリア全体の回遊性を向上する観光型MaaS「手ぶら観光サービス」の実証実験を行うと発表した。パナソニックとして参加するのは、パナソニック コネクティッドソリューションとパナソニック システムソリューションズ ジャパンになる。
実証実験は、観光庁が主導する「これまでにない観光コンテンツやエリアマネジメントを創出・実現するデジタル技術の開発事業」の一環で、後援として、富士吉田市、富士河口湖町、鳴沢村、忍野村、山中湖村、富士五湖観光連盟が参画する。
実証実験では、11月1日から12月31日までの期間、周遊eチケット「富士五湖 顔認証デジタルパス」を販売し、エリア内に点在する観光施設と交通機関(周遊バス・鉄道)の入場や決済を、顔認証によりシームレスにつなぐ。
顔認証を活用することで、紙のチケットやスマートフォンの提示が不要になるため、エリア全体のスムーズな移動による回遊性向上と、非接触での観光が可能となる。本実証実験で蓄積されたデータ(入場ログ等)を活用し、対象施設への利益配分を実現する新たな地域観光モデルの構築も目指す。
なお、周遊eチケットはAIによる来場者予測に基づくダイナミックプライシングでの販売となり、販売価格は大人(中学生以上)6300~1万円、小人(小学生)4600~7300円の間で変動する。チケットは10月27日より販売を開始し、対象期間中、デジタルパス購入時に指定した日とその翌日の2日間有効となる。
パナソニックは、実験エリア内の決済を共通のIDで顔認証利用できる技術や、周遊eチケットのダイナミックプライシング、各観光施設の混雑可視化機能の開発を担当。富士急行は、周遊eチケットの販売および富士五湖周辺エリアの対象観光施設や交通機関の運用を担当する。ナビタイムジャパンは、旅程プランニング機能や、交通機関(周遊バス・鉄道)の経路検索機能、周遊バスの混雑可視化機能の技術開発を担当した。
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