「Windows 11」、一部AMD製チップで「パフォーマンス低下」問題

Liam Tung (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2021年10月08日 10時47分

 AMDは、同社のチップを搭載したハードウェアで「Windows 11」を稼働させると、一部のアプリケーションで性能が低下する問題があると報告した。

 Microsoftは米国時間10月5日、Windows 11のロールアウトをメインストリームユーザー向けに開始した。視覚的に刷新されているが、アップグレードはハードウェア要件を満たす一部の新しいPCに限られており、セキュリティが向上する反面、時間をかけた段階的なロールアウトとなっている。

 Microsoftは、「Windows Insider」プログラムの参加者を対象に、1年にわたりテストを実施してきた。しかし、同社とAMDは「EPYC」や「Ryzen」などのAMD製プロセッサー搭載マシンにWindows 11をインストールすると、パフォーマンスが最大15%低下する可能性があることを明らかにした。

 AMDはサポートノートで、「影響を受けるアプリケーションでは3〜5%、eSportsで一般的なゲームの場合、10〜15%という極端なパフォーマンス低下が発生する」と説明している。

 サポートノートには、このドキュメントは「特定のアプリケーションで、互換性のあるAMDプロセッサーを実行時に、Windows 11で報告されている既知のパフォーマンスへの影響」について情報を提供すると書かれている。

 AMDによると、Microsoftは10月に予定されているWindowsアップデートでこの問題に対処するという。

 ユーザーが、Windows 11の厳しいハードウェア要件を満たしている確認できるように、Microsoftはアップデートした「PC Health Check」(PC正常性チェック)アプリを提供している。またWindows 11のシステム要件は、同社ページで確認できる。

 ある調査によると、ハードウェア要件が厳しいため、企業ワークステーションの約半数はすぐにアップグレードできない可能性がある。

 AMDは、L3キャッシュの遅延が測定と機能面で、3倍増加する可能性があると指摘している。

 またAMDは、同社の「優先コア」技術がWindows 11でうまく機能しない場合があると述べた。ハードウェアインターフェースが、「スレッドを最速コアに、優先的に割り当てない可能性がある」。一部のアプリケーションのほか、企業組織やハイエンドマシンを使用するゲーマーが、最も影響を受けやすい。

 パフォーマンス低下を顕著に感じるのは、熱設計電力(TDP)が65W以上の8コア以上のプロセッサーで、人気の高いRyzenなどが含まれる。

 「AMDとMicrosoftは、これらの既知の問題をソフトウェアアップデートで解決できるように、精力的に調査している」(AMD)

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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